豪ドル/NZドル、上昇一服シグナルが出現!

著者:津田隆光
投稿:2022/09/30 10:31

足もと上昇一服も、下値固めの時間帯か

豪ドル/NZドル・日足・複合チャート
豪ドル/NZドル・日足・複合チャート出所:マネースクエアFXチャート

【注目ポイント】「1.13400NZドル」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「1.14650NZドル」付近までの上値切り上げ
【シナリオ②】同レート割れなら、「1.12500NZドル」付近までの下押しもあり得そう
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「1.12500~1.14650NZドル」


ここもと上昇トレンドの勢いが増していた豪ドル/NZドルですが、今週26日に付けた下ヒゲ大陽線と、その翌日27日の下影(したかげ)陰線を以て、『陽の陰はらみ』(上図黄色四角印)を形成。28日には、概ね“トンカチ”ともとれる上影(うわかげ)陰線を形成したことで、「上昇一服」→「頭打ち示唆」→「下落(下押し)への転換」を示唆するローソク足形状となっています。

他方、その他メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方にあること、3) ローソク足の下方に分厚い青色雲(=サポート帯、先行スパン)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がり形状となっている(上図赤色点線丸印)ことから、豪ドル/NZドル・日足チャートの基本的なトレンド観測は上昇トレンド継続を示唆するチャート形状であると判断します。

そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・青色雲の上辺である先行1スパンを基準とする「1.13400NZドル」(上図黄色矢印)でローソク足が下値サポートされるか否か。

筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)


[シナリオ①]
これからの時間にかけて、「1.13400NZドル」で下値サポートされた場合は、「下値固め完了」→「反発/上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「上昇バンドウォークの再開」や「+DI>-DIのさらなる乖離拡大」も伴いながら、BB(ボリンジャーバンド)・+2σラインを基準とする「1.14650NZドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上値切り上げとなりそうです。

[シナリオ②]
一方で、「1.13400NZドル」を終値ベースで下回った場合は、「下値基準線割れ」→「もう一段の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒1.12700NZドル)割れ」や「+DI>-DIの乖離縮小」も伴いながら、心理的節目である「1.12500NZドル」付近までの下押しもあり得そうです。ただし、現時点では青色雲が分厚い形状(=強い下値支持帯)となっていることから、下値余地は限定的と言えそうです。


上記シナリオ①および②とともに、上述したローソク足形状も含めて概括すると、足もとにおける豪ドル/NZドルは「上昇一服」→「下値固め」の時間帯と言えるものの、基本的な趨勢は上昇トレンド継続と捉えるべきでしょう。

これらを踏まえた上で、豪ドル/NZドルの当面※の“主戦場”(コアレンジ)を勘案すると、「1.12500~1.14650NZドル」となりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)

津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想