円高に振れたあとは円安方向に転じる、欧州株など堅調で=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2022/06/24 20:25
円高に振れたあとは円安方向に転じる、欧州株など堅調で=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、序盤に円高方向に振れたあとは、円安の動きに転じている。欧州株や米株先物・時間外取引が上げ幅を拡大する動きがドル円やクロス円の下支えとなっている。この日発表された6月のドイツIfo景況感指数は92.3と前回の93.0から悪化したが、特段のユーロ売り反応は見られなかった。むしろ、景気回復の鈍化が中銀の利上げペースを緩和させるとの期待もあるようだ。ビスコ伊中銀総裁は、イタリアの経済状況は悪化している、と述べている。序盤は円高・ドル高の動きで始まった。ドル円は134.35レベル、ユーロ円は141.40レベル、ポンド円は164.81レベルまで下押しされた。ユーロドルは1.0520近辺、ポンドドルは1.2240近辺まで下押しされた。しかし、その後は流れが反転している。ドル円は135円台を回復、ユーロ円は142.60レベル、ポンド円は166.24レベルに高値を更新。ユーロドルは一時1.0550台へと上昇、ポンドドルは1.23台に乗せてきている。ユーロポンドはやや下押しされている。5月の英小売売上高は前月比、前年比ともにマイナスとなったが、ポンド売り反応はほとんど見られなかった。

 ドル円は135円近辺での取引。ロンドン朝方には米債利回り低下とともに134.35レベルまで下落した。しかし、欧州株や米株先物が堅調に推移すると、米債利回りも上昇。ドル円は買いに転じて135円台を回復している。東京朝方の高値135.23レベルには届いていない。

 ユーロドルは1.05台前半での取引。東京午後には1.0540台まで上昇する場面があったが、ロンドン朝方には売りが優勢となり、1.0520付近まで下押しされた。その後は、欧州株の堅調な動きとともに1.0555レベルまで高値を伸ばした。ただ、足元では米債利回りの上昇で1.05台前半へと押し戻されている。ユーロ円は序盤に141.40近辺まで安値を広げた。前日NY市場での安値水準にほぼ並んだが下抜けには至らず。その後は上昇に転じると、高値を142.60レベルまで伸ばした。対ポンドではやや売りに押されている。この日発表された6月独ZEW景況感指数は92.3と、前回の93.0から低下した。

 ポンドドルは1.23近辺での取引。序盤に1.2240台まで下押しされたあとは、上昇に転じている。足元では高値を1.2310レベルまで伸ばした。ポンド円は序盤に164.80付近まで下落したが、その後は買いが強まっている。足元では高値を166.30近辺に伸ばしている。ユーロポンドは0.8590台から0.8560台へと軟化。総じてポンドが堅調に推移している。5月の英小売売上高は前月比、前年比ともにマイナスとなったが、ポンド売り反応はほとんど見られなかった。


minkabu PRESS編集部 松木秀明

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