3月FOMCの大幅利上げ予想には無理があるとの見方も=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2022/01/20 00:49
 きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となっており、ドル円は114.30円付近で推移している。この日発表の米金融機関の決算を受けて、米株式市場が下げ一服で始まったことでドル円も買い戻しが見られていたものの、米株の上値は重く、次第に伸び悩んでいることから、ドル円も上値が重い展開が続いている。

 ただ、115円台は次第に重くなっているものの、下押しする動きまでは見られていない状況。目先は114円ちょうどと113.50円が下値メドとして意識される。

 市場の一部では3月のFOMCで0.5%の大幅利上げの可能性を織り込む動きが出ている。先週発表の米消費者物価指数(CPI)は前年比7.0%まで上昇し、インフレへの警戒感が一層強まっていることが示唆されたことが要因となっている可能性もありそうだ。しかし、大幅利上げの想定にはかなり無理があるとの意見も多い。FRBが利上げ開始時に大幅利上げを採用したことは前例がない。前回の0.5%利上げは2000年からの利上げサイクルの半ばで採用されたのみ。FRBは恐らく、積極的な利上げは逆に市場を動揺させると考える可能性があるという。

 一部のタカ派なFOMCメンバーが今月26日のFOMCで、3月の大幅利上げを主張するリスクはあるかもしれない。ただし、大勢とはならないと見られているようだ。

USD/JPY 114.38 EUR/JPY 129.69
GBP/JPY 155.94 AUD/JPY 82.60

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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