■社会的責任(CSR)
エヌ・シー・エヌ<7057>は、持続可能な開発目標(SDGs)で定められた2030年を年限とする17の国際目標の中から、それぞれテーマを示し、事業を通じてゴール達成に取り組んでいく計画を示している。日本に安心・安全な木構造を普及させ、資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくることを目的として、設立した後も「安心して住める木構造を世に広める」という企業姿勢は変わっていない。
(1) 木造建築の耐震化率の上昇をテーマにSDGsが定める、「11.住み続けられるまちづくりを」に基づき都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする、「12.つくる責任 つかう責任」に基づき持続可能な消費と生産のパターンを確保することをゴールとしている。具体的な取り組みとしては、木造耐震設計事業の推進、耐震住宅100%運動を掲げる。
(2) 木造化率の上昇をテーマとし、「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に基づき強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な参照化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る、「15.陸の豊かさを守ろう」に基づき陸上生態系の保護、回復及び持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の素子及び逆転、並びに生物多様性損失の阻止を図る、そして「12.つくる責任 つかう責任」に基づき持続可能な消費と生産のパターンを確保することをゴールとしている。具体的な取り組みとしては、木構造デザインの設立、CLTの活用を掲げる。
(3) 省エネ住宅の普及をテーマとし、「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に基づきすべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する、そして「11.住み続けられるまちづくりを」をゴールとしている。具体的な取り組みとしては、省エネ実態調査を掲げる。
(4) 首都圏集中から地方の活性化をテーマとし、「11.住み続けられるまちづくりを」ゴールとする。具体的な取り組みとしては、YADOKARIとの資本業務提携、フォレストリビングを掲げる。
千葉県いすみ市にオープンした「いすみフォレストリビング」に対して、森林資源の活用や地域との協力、自然に生育する森を楽しむという運営に、木造住宅の供給のほか、住宅に限らず様々な提案を行い、木の可能性を広げ地域活性化から将来的には日本の豊かな暮らしの実現につながる活動を行う企業として賛同し、共同企画として参画している。「いすみフォレストリビング」は、地域に眠る資源を活用し新たな滞在スタイルを体感する施設として、千葉県いすみ市と地元の観光局が協力し、公民連携による地域活性化の拠点として作られ、2019年9月にオープンした。
無印良品の家「陽の家」のモデルハウスも建てられ、見学が可能であるほか、グランピングキャンプエリアには、SE構法による耐震性に優れたアウトドアデッキ等を提供している。この施設は人気のグランピング場であり、予約が難しいほどの好調である。また、無印良品の家「陽の家」のモデルハウスに対するユーザーの関心も高く、「陽の家」が一棟丸ごと建築されている東京有明センターでは実際の設備・仕様を確認でき、モデルハウス内覧者が伸びている。東京有明センターでは、入場制限を行うほどの人気ぶりである。コロナ禍においてセカンドハウスとして地方のさらに奥地に家を建てる動きも出ているようであり、需要は高そうだ。
■株主還元策
同社は利益還元を経営の重要な課題として位置付けている。配当については、事業計画や事業規模の拡大(成長・発展に必要な研究開発並びに設備投資用資金を含む)に向けた内部留保資金の充実を図りながら、各期の利益水準及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、連結業績に基づいた年間配当性向40%を基準とし、継続的かつ安定的に実施することを基本的な方針とする。2022年3月期については、前期から据え置き1株当たり28円を予定している。なお、連結配当性向は45.0%となる。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<SI>
エヌ・シー・エヌ<7057>は、持続可能な開発目標(SDGs)で定められた2030年を年限とする17の国際目標の中から、それぞれテーマを示し、事業を通じてゴール達成に取り組んでいく計画を示している。日本に安心・安全な木構造を普及させ、資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくることを目的として、設立した後も「安心して住める木構造を世に広める」という企業姿勢は変わっていない。
(1) 木造建築の耐震化率の上昇をテーマにSDGsが定める、「11.住み続けられるまちづくりを」に基づき都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする、「12.つくる責任 つかう責任」に基づき持続可能な消費と生産のパターンを確保することをゴールとしている。具体的な取り組みとしては、木造耐震設計事業の推進、耐震住宅100%運動を掲げる。
(2) 木造化率の上昇をテーマとし、「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に基づき強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な参照化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る、「15.陸の豊かさを守ろう」に基づき陸上生態系の保護、回復及び持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の素子及び逆転、並びに生物多様性損失の阻止を図る、そして「12.つくる責任 つかう責任」に基づき持続可能な消費と生産のパターンを確保することをゴールとしている。具体的な取り組みとしては、木構造デザインの設立、CLTの活用を掲げる。
(3) 省エネ住宅の普及をテーマとし、「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に基づきすべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する、そして「11.住み続けられるまちづくりを」をゴールとしている。具体的な取り組みとしては、省エネ実態調査を掲げる。
(4) 首都圏集中から地方の活性化をテーマとし、「11.住み続けられるまちづくりを」ゴールとする。具体的な取り組みとしては、YADOKARIとの資本業務提携、フォレストリビングを掲げる。
千葉県いすみ市にオープンした「いすみフォレストリビング」に対して、森林資源の活用や地域との協力、自然に生育する森を楽しむという運営に、木造住宅の供給のほか、住宅に限らず様々な提案を行い、木の可能性を広げ地域活性化から将来的には日本の豊かな暮らしの実現につながる活動を行う企業として賛同し、共同企画として参画している。「いすみフォレストリビング」は、地域に眠る資源を活用し新たな滞在スタイルを体感する施設として、千葉県いすみ市と地元の観光局が協力し、公民連携による地域活性化の拠点として作られ、2019年9月にオープンした。
無印良品の家「陽の家」のモデルハウスも建てられ、見学が可能であるほか、グランピングキャンプエリアには、SE構法による耐震性に優れたアウトドアデッキ等を提供している。この施設は人気のグランピング場であり、予約が難しいほどの好調である。また、無印良品の家「陽の家」のモデルハウスに対するユーザーの関心も高く、「陽の家」が一棟丸ごと建築されている東京有明センターでは実際の設備・仕様を確認でき、モデルハウス内覧者が伸びている。東京有明センターでは、入場制限を行うほどの人気ぶりである。コロナ禍においてセカンドハウスとして地方のさらに奥地に家を建てる動きも出ているようであり、需要は高そうだ。
■株主還元策
同社は利益還元を経営の重要な課題として位置付けている。配当については、事業計画や事業規模の拡大(成長・発展に必要な研究開発並びに設備投資用資金を含む)に向けた内部留保資金の充実を図りながら、各期の利益水準及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、連結業績に基づいた年間配当性向40%を基準とし、継続的かつ安定的に実施することを基本的な方針とする。2022年3月期については、前期から据え置き1株当たり28円を予定している。なお、連結配当性向は45.0%となる。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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