【これからの見通し】米株動向に注目、リスク選好に乗ってドル円再び114円台目指す

著者:MINKABU PRESS
投稿:2021/10/26 15:53
【これからの見通し】米株動向に注目、リスク選好に乗ってドル円再び114円台目指す

 東京市場ではドル円が114円台に向けて上昇している。日経平均が500円超高となり、2万9千円台を回復する動きとともにリスク選好の流れに乗った形。原油高にはやや調整が入っているが、鉄鉱石など資源価格の高騰が続いており、資源国通貨の豪ドルなどが買われている。クロス円の上昇も加わり、円安の動きが優勢になっている。

 日経平均が上昇した背景には、前日のNY株式市場が堅調だったことがある。ダウ平均は上昇幅こそ控えめだったものの、2営業日連続での最高値更新となっていた。一連の企業決算発表シーズンとなっており、好業績が株式市場を活気付かせている。

 このあとのNY市場でも米主要企業決算発表が目白押し。アルファベット、マイクロソフト、テキサスインスツルメンツ、AMD、Twitter、ロビンフッドマーケッツ、イーライリリー、GE、VISA、3Mなど注目企業が並んでいる。決算発表とともに米株が再び買われるようだと、為替市場でも一段と円安が進みそうだ。

 ただ、ロンドン市場では、昨日は独Ifo景況感指数が4か月連続で低下、独連銀月報でも第4四半期の成長鈍化、今後の成長見通し引き下げなどが示唆されていた。エネルギーや資源価格の高騰が、輸入依存体質の諸国にとってはマイナスとなることも示されていた。東京市場でのリスク選好ムードが継続するのかどうか、注意深く見てゆきたい。

 このあとに発表される経済統計は、香港貿易収支(9月)、米S&Pケースシラー住宅価格(8月)、米FHFA住宅価格指数(8月)、米コンファレンスボード消費者信頼感指数(10月)、米新築住宅販売件数(9月)など。

 発言イベント関連では、デコス・スペイン中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁などの講演が予定されている。また、米2年債入札(600億ドル)が実施される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)