米株高が支えとなるも主要企業の決算発表などを控えて次第に様子見へ【クロージング】

配信元:フィスコ
投稿:2021/07/27 16:03
27日の日経平均は3営業日続伸。136.93円高の27970.22円(出来高概算9億3000万株)で取引を終えた。週明けの米国市場は、新型コロナウイルス禍で痛手を被った米企業の業績回復に対する楽観的な見方が広がり、主要株価指数は続伸して連日史上最高値を更新。この流れを引き継ぎ、東京市場でも値がさの半導体関連や電子部品株など中心に買いが先行。日経平均は一時28036.23円まで上昇した。ただ、心理的な節目である28000円を突破すると戻り待ちの売りが出てくるほか、米国ではアップルなどの決算発表や連邦公開市場委員会(FOMC)が始まることもあって、積極的に買う動きは見られなかった。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1500を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、空運、非鉄金属、鉄鋼、水産農林など30業種が上昇。半面、海運、医薬品、精密機器の3業種が下落。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテスト<6857>、リクルートHD<6098>ダイキン<6367>、TDK<6762>京セラ<6971>が堅調。一方、日東電工<6988>エーザイ<4523>、ソフトバンクG<9984>楽天グループ<4755>エムスリー<2413>が軟化した。

週明けの米国市場は、主力ハイテク株を中心に米企業の決算発表がピークを迎えるため、好決算を期待した買いが次第に優勢になった。また、取引終了後に成長戦略の発表を控えた半導体大手インテルが2%超上昇したため、東エレク<8035>、アドバンテストなどの半導体関連株が値を上げたほか、国内でも本格化する決算発表を前に好業績が期待できる電子部品関連などが物色された。一方、中国当局がネット大手などハイテク企業への監視や規制を強めているだけに、影響が懸念されるソフトバンクGは一時8カ月ぶりに7000円を割り込むなど続落した。また、S&Pが長期発行体格付けを投機的水準に格下げした楽天も一時8%を超える急落となった。

日経平均は28000円を抜ける局面が連日見られているものの、戻り待ちの売りによって同水準をキープしきれない展開が続いている。また、買い方の勢いが鈍っている状態で「夏枯れの印象が強い」との市場関係者の指摘も聞かれた。なお、取引終了後には、信越化<4063>の決算発表が予定されている。このところの注目企業では、好決算を先回りして株価が上昇した後、翌日には最終的に下落しているケースが目立っており、信越化の決算を受けた株価動向を見極めたいとの声も。同じく米国でも、アップルやマイクロソフトなどの決算発表が予定されていることもあり、これら企業の決算を受けた米国市場の動きも気掛かりとなっているようだ。


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配信元: フィスコ

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