【これからの見通し】ジグザグしながらも円安が進行、株や商品の堅調で

著者:MINKABU PRESS
投稿:2021/02/25 15:53
【これからの見通し】ジグザグしながらも円安が進行、株や商品の堅調で

 為替市場では円安の動きが根強く続いている。調整を交えながらも米株を中心に株高の流れが続いていることに加えて、原油相場など商品市況も堅調に推移している。世界的にワクチン接種が普及してきていることが、今後の景気回復期待へとつながっていることが背景だ。

 ただ、ワクチンの普及の度合いは各国で均一ではない。それが顕著にみられるのが英国と欧州で、ユーロ売り・ポンド買いの流れにつながっている。また、商品市況の上昇とともに豪ドルなど資源国通貨が堅調だ。円相場はリスク選好の円売り圧力が働いているほか、ワクチン普及の点では出遅れており、政治不信や五輪開催への不透明感もあって売りにつながっている面も指摘されている。

 また、ドル円は米長期債利回りとの連動性の高さも指摘されており、インフレ期待高揚によるリフレ相場が、ドル買いの動きにつながる場面も散見される。流れとしてはリスク選好のドル売りが優勢ではあるが、時折、調整が交錯するジグザグなドル相場を演出している。

 今日あたりからは週末、月末を意識したポジション調整や実需取引が持ち込まれやすくなるタイミングだ。株式動向をにらみながらの神経質な展開が続きそうだ。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツGfk消費者信頼感(3月)、香港貿易収支(1月)、南ア生産者物価指数(1月)、ユーロ圏消費者信頼感・確報値(2月)、ユーロ圏景況感(2月)、米耐久財受注・速報値(1月)、米実質GDP改定値(第4四半期)、米新規失業保険申請件数(20日までの週)、米中古住宅販売成約指数(1月)など。

 発言イベント関連では、レーンECBチーフエコノミスト、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁、デギンドスECB副総裁、デコス・スペイン中銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁、クオールズFRB副議長、ウィリアムズNY連銀総裁など。米欧金融当局者の講演イベント参加が相次ぐ。米7年債入札(620億ドル)や米企業決算も予定されている。きょうは、ベストバイ、セールスフォース、ビヨンドミート、エアビーアンドビー、デル、モデルナ、ドアダッシュなど。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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