NYの視点:パウエルFRB議長は慎重姿勢を崩さず、金融緩和縮小への警戒感は後退

配信元:フィスコ
投稿:2021/02/24 07:57
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は半期に一度の上院銀行委員会での証言でFRBの目標である最大雇用や2%の平均インフレ達成、また、著しい進展には「時間がかかる」と慎重な見解を繰り返した。特に労働市場への懸念が根強く、「改善ペースは遅い」と言及。「改善ペースが緩やかになった」からさらに下方修正している。

インフレも依然リスクは下方で、今後数か月上昇を予想しているが急伸や長期にわたり持続することは予想していないとした。さらに、財政や金融緩和策が市場で警戒されているようなインフレに繋がるとは考えていないことも明らかした。

最近のインフレ率の上昇に加えて、新型コロナ感染ペース鈍化、ワクチン接種ペースの加速、政府の追加財政策期待に年後半の回復に期待が集まる中、金融緩和縮小への警戒感は後退した。ドルの上昇も一服した。

●パウエルFRB議長上院銀行委員会証言ポイント

■金融政策
「FRBの目標達成や著しい進展には時間がかかる」
「辛抱強く対応」「最大雇用、インフレが2%まで上昇し、2%を上回る水準を維持するまでゼロ金利を維持」「労働市場が強まっただけでは引き締めを行わない」

■経済
「本年末には改善へ」「回復はまちまち、完了するには程遠く、かなりの不透明性がある」
「FRB、2021年の成長見通しを6%台に引き上げへ」
「夏に反発後、著しく勢いが鈍化」
「パンデミック危機をより速やかに脱出することも可能」

■労働市場
「ペースが遅い(従来:雇用ペースは緩やかになった)」

■長期債利回りの上昇
「経済がさらに正常化するとの期待が背景にある」

■インフレ
「今後数か月予想されるインフレの上昇は、大幅でも長期化するものでもない」
「財政や金融政策が大きなインフレに繋がるとは考えていない」
「望ましくないインフレに対処する手段がある」
「インフレの傾向は変わっていない」
「インフレリスクは下方」
「2008年、2009年の商品相場高でもインフレは高進しなかった」

■資産購入策
「資産購入は少なくとも現行ペースで継続」
「著しい進展が見られるまで、資産購入を継続へ」
「資産購入ペースを変更する場合は、かなり前もって市場に伝達していく」

■金融市場
「動向を非常に注意深く監視」



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