ユーロが下落、オランダ中銀総裁がユーロ高けん制発言=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2021/01/27 20:27
ユーロが下落、オランダ中銀総裁がユーロ高けん制発言=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、ユーロが売られている。このあとの米FOMC会合結果、パウエルFRB議長会見を控えて、様子見ムードが漂う中で、クノット・オランダ中銀総裁が「ECBは必要であればユーロ高に対処する手段を有している」と述べたことが報じられた。ユーロ相場は、朝方に発表された独仏消費者信頼感の予想以上の低下で上値重く推移していたが、発言報道を受けて売りが加速。ユーロドルは1.2120近辺、ユーロ円は125.80近辺まで下押しされた。欧州株や米株先物は売り圧力が根強く、下げ渋るの場面も上値を抑えられている。ただ、ユーロ以外の主要通貨の値動きは限定的。ドル円は103.80近辺へと小高く推移。ポンドドルは1.3760近辺まで買われたあとは1.3720台まで反落。その後は揉み合いとなっている。豪ドル/ドルは株安の動きもあって0.77台前半でじり安。ポンド円は142円台半ば、豪ドル円は80円台前半で方向感に乏しい動きとなっている。

 ドル円は103円台後半での取引。このあとの米FOMC会合結果、パウエルFRB議長会見を控えて、様子見ムード。ユーロドルが下落したことでややドル買いの動きがみられ、高値を103.80レベルまで小幅に広げている。欧州株や米株先物が軟調に推移しており、リスク警戒のドル買いの面もあったようだ。ただ、東京安値103.59レベルからは20ポイント程度の小動きにとどまっている。

 ユーロドルは1.21台前半での取引。東京市場での1.2160付近での揉み合いを下放れている。2月の独GfK消費者信頼感はマイナス15.6と予想外の落ち込み。1月仏消費者信頼感も92と予想を下回った。新型コロナ対応のロックダウン措置などが消費マインドを冷やしている。ユーロがじり安となったところで、クノット・オランダ中銀総裁が「ECBは必要であればユーロ高に対処する手段を有している」との発言が報じられた。ユーロドルは1.2120近辺まで一気に下落。ユーロ円も126円台割れから125.78レベルに本日安値を広げた。その後の戻りは鈍い。対ポンドでもユーロは売られている。

 ポンドドルは1.37台前半での取引。ロンドン朝方には1.3759レベルと前日からの高値を更新した。しかし、その後はユーロドルの下げとともに1.3721レベルまで下押しされた。全般的には方向性に欠ける振幅となっている。ポンド円は朝方に142.66レベルの高値を付けたあとは142.30台まで反落。その後は対ドルとともに揉み合いとなっている。ユーロポンドはユーロ売りの面が強く、0.8850付近から0.8820台へと押し下げられている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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