ドル円は103円台後半 ムニューシン長官が民主党との交渉再開へ行動開始=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/11/21 05:08
 NY時間の終盤に入ってもドル円は103円台後半での上下動が続いている。今週のドル円は戻り売りが強まり、先週の上げをほぼ帳消しにしている。ファイザーが先ほど、FDAに緊急使用許可(EUA)を申請した。ワクチンへの期待は高まっているものの、それに対する市場の反応は次第に鈍くなっている印象。ワクチンは早ければ年内にも接種を開始との見方も出ているが、全体に普及するまでには時間がかかると見られており、景気への影響という点ではむしろ、市場は足元の感染拡大のほうを懸念し始めているようだ。

 複数の米大手銀から来年の経済見通しが発表されているが、下方修正が相次いでいる。年前半は感染拡大が影響し、成長は抑制されると見ているようだ。FRBの低金利政策はコミット通りに長期化するとの見方が根強く、ドル安の流れは続くと見込んでいる向きは依然として多い。ドル円は、今月安値が103円台前半に来ているが、その水準をブレイクするようであれば、102円を試す可能性もありそうな雰囲気だ。

 ムニューシン米財務長官が民主党との間で行き詰まっている追加経済対策の協議再開を目指している。トランプ政権終了が接近する中で、合意に向けて動きだす可能性が数週間ぶりに示唆されている。長官は本日中に共和党のマコネル上院院内総務およびマッカーシー下院院内総務と会談し、民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務にアプローチする戦略を協議する考えを明らかにしている。

 長官は的を絞った対策を模索しているとも言われているが、来年1月20日以降のバイデン新政権との兼ね合いもあり、協議は難航も予想される。

USD/JPY 103.84 EUR/USD 1.1858 GBP/USD 1.3282

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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