NY株式:NYダウ509ドル安、新型ウイルス感染の再燃を警戒

配信元:フィスコ
投稿:2020/09/22 07:00
米国株式相場は続落。ダウ平均は509.72ドル安の27147.70ドル、ナスダックは14.49ポイント安の10778.80ポイントで取引を終了した。欧州での新型コロナウイルス感染の再拡大を受けて英国のジョンソン首相が経済封鎖を警告するなど世界経済の見通し悪化を警戒し寄り付き後に大きく下落した。さらに、先週死去した連邦最高裁のギンズバーグ氏の後任指名を巡り、民主・共和党の政治的対決が一段と強まる見込みで、追加パンデミック経済救済策の速やかな合意を難しいとの見方から終日軟調に推移。セクター別では自動車・自動車部品や資本財が大きく下落した一方、テクノロジー・ハード・機器が上昇。

一部アナリストレポートで不正疑惑も指摘されていた電気トラックメーカーのニコラ(NKLA)は創業者の辞任を発表し急落。また、同社と提携を締結していた自動車メーカーのゼネラルモーターズ(GM)も下落した。大手行JPモルガン(JPM)は、国際調査報道ジャーナリスト(ICIJ)の調査で複数のグローバル銀行が過去20年に渡ってマネーローンダリングを含む不審な資金移動を放置していたとの報告を嫌気して下落。一方で、外出規制の再強化の思惑からビデオ会議サービスを提供するズームビデオ(ZM)や在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)などが軒並み上昇した。動画配信サービスを提供するロク(ROKU)はメディア、NBCユニバーサル(CMCSA)との提携を発表し急伸。また、ソフトウェアメーカーのオラクル(ORCL)とウォールマート(WMT)は政府が両社によるティックトック米事業買収案を承認する見込みとの期待感から上昇した。

連邦準備制度理事会(FRB)が発表した統計によると、4−6月期の家計純資産は7.61兆ドル増加し、118.9兆ドルとなった。住宅価格や株式相場の上昇が奏功し、過去最大の伸びを記録した。

Horiko Capital Management LLC

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配信元: フィスコ