アクセスHD、今期経常を一転赤字に下方修正、未定だった配当は無配転落

配信元:株探
投稿:2020/08/28 17:00
 アクセスグループ・ホールディングス <7042> [JQ] が8月28日大引け後(17:00)に業績・配当修正を発表。20年9月期の連結経常損益を従来予想の6500万円の黒字→2億円の赤字(前期は3800万円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。

 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した4-9月期(下期)の連結経常損益も従来予想の1億4800万円の黒字→1億1700万円の赤字(前年同期は2800万円の黒字)に減額し、一転して赤字計算になる。

 業績悪化に伴い、従来未定としていた期末一括配当を見送る(前期は29.5円)とし、5期ぶりに無配転落する方針とした。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
 2020年9月期の業績予想につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により合理的な算定が困難であったため未定としておりましたが、第3四半期までの実績及び足元の状況、コスト削減に向けた各方面への折衝結果等を踏まえ、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき算定した結果、上記のとおり業績予想を公表いたします。当社においては、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府の緊急事態宣言発出中はクライアントにおいても在宅勤務や営業体制の縮小、販促の自粛が生じ、案件の延期や中止が発生いたしました。当社主催の採用・進学の企画についても、4・5月開催予定分を中心に対面型の企画を6月以降に延期いたしました。緊急事態宣言解除後、対面型の自社企画を順次再開するとともに、比較的堅調な分野に営業を注力してまいりましたが、7月以降の感染再拡大を受けた出展の見直しや、経済活動の停滞による企業のプロモーション活動や採用活動の抑制等が続き、業績に影響が生じております。一方、イベントの中止に伴う代替商材の引き合いや、防災・衛生用品の販売、ライブ配信型セミナーへの切り替えや新たなデジタル商材の販売も開始するなど、「防災・衛生」「オンライン」「非対面」をテーマにした営業活動で、新たなニーズの掘り起こしや販路開拓も実現いたしました。これにより、防災・衛生用品のグループ全体の受注高累計が7月末現在で2億円を超えるなど、通常商材の減収・減益分を新商材が一定程度カバーする形となっております。また、グループ全体でコストの削減も図り、販売費及び一般管理費は2019年9月期を下回る水準となる見通しです。しかしながら、プラス面がマイナス面を全てカバーする状況には至らず、損失が生じる見通しとなりました。また、本日発表の経営合理化に伴うアクセスフォーラム・オフィスの原状回復費用について、資産除去債務の引当との差額を販売費及び一般管理費の追加として見込んでいる(約41百万円)ほか、合理化に伴う固定資産の除却(約18百万円)及び学校広報事業における固定資産の減損損失(約43百万円)を当期の特別損失として計上する見通しです。損失の発生に伴い、繰延税金資産の一部取崩しも見込んでおります。

 当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つであると認識しており、長期的な観点から、将来の事業展開、財務体質の強化などバランスを勘案しながら実施する方針です。しかしながら、上記「2020年9月期の連結業績予想数値の修正」に記載の通り、2020年9月期通期で損失が見込まれるため、誠に遺憾ながら無配とさせていただく見通しです。
配信元: 株探

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