13日の米国市場ダイジェスト:NYダウ10ドル高、ワクチン開発期待高まるも上げ幅縮小

配信元:フィスコ
投稿:2020/07/14 08:44
■NY株式:NYダウ10ドル高、ワクチン開発期待高まるも上げ幅縮小

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は10.50ドル高の26085.80ドル、ナスダックは226.60ポイント安の10390.84ポイントで取引を終了した。ウイルスワクチン開発に向けた進展が発表され、期待感から大きく上昇して寄り付いた。しかし、引けにかけてはハイテク株の利益確定と思われる売りが強まったほか、ウイルス感染の拡大を受け、カリフォルニア州が劇場や室内のレストラン、バー、ジムの営業を再び閉鎖する指示を出し、景気低迷への懸念から失速した。セクター別では、銀行や医薬品・バイオが上昇した一方、ソフトウェアサービス、小売りが大きく下落。

米製薬会社ファイザー(PFE)とバイオファーマシューティカル・ニュー・テクノロジーズ(バイオNテック)(BNTX)は共同開発している新型コロナウイルスワクチン候補の次の段階の臨床試験を開始すると発表すると期待感が広がり両社とも急伸。同業のモデルナ(MRNA)もアナリストが同社開発中のウイルスワクチンがいずれ承認されるとの見解を示し、買い推奨したことが好感され急伸した。また、飲料メーカーのペプシコ(PEP)は予想を上回った決算が好感され上昇。一方でレストランチェーンのデニーズ(DENN)はアナリストの投資判断引き下げが嫌気され下落した。

米半導体メーカーのアナログ・デバイセズ(ADI)は、同業の米マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ(MXIM)を買収することで合意。買収額は209億ドルで、全額株式交換により支払うと発表した。

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■NY為替:ドル・円反発、ウイルスワクチン開発への期待も

13日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円09銭から107円32銭まで上昇し、107円29銭で引けた。ウイルスワクチン開発で進展が見られたため、リスク選好の円売り優勢で始まった。その後、米国6月の財政赤字が過去最大に達したほか、カリフォルニア州が再び劇場やレストランなどの室内の営業を閉鎖する決定し、リスク選好の動きは後退した。

ユーロ・ドルは1.1324ドルから1.1375ドルまで上昇したが、1.1343ドルで引けた。ドイツの一部経済指標の改善を好感したユーロ買いが観測されたが、質への逃避のドル買いが強まり伸び悩んだ。ユーロ・円は121円39銭から121円97銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2638ドルまで上昇後、1.2551ドルまで下落。英国中銀がマイナス金利を導入するとの思惑が根強く、欧州連合(EU)との離脱交渉で通商交渉が難航していることを嫌気したポンド売りも観測された。ドル・スイスは0.9438フランまで上昇後、0.9398フランまで下落した。


■NY原油:反落で40.10ドル、利食い売りで上値は重くなる

NY原油先物8月限は反落(NYMEX原油8月限終値:40.10 ↓0.45)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-0.45ドルの1バレル=40.10ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは39.47ドル−40.72ドル。40ドル台で利食い売りが観測されており、原油先物は伸び悩んだ。株高を意識した買いが入る場面もあったが、時間外取引で失速し、39.47ドルまで売られている。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  24.19ドル   +0.17ドル(+0.71%)
モルガン・スタンレー(MS) 50.22ドル   +0.42ドル(+0.84%)
ゴールドマン・サックス(GS)208.88ドル  +3.32ドル(+1.62%)
インテル(INTC)        58.58ドル   -0.95ドル(-1.60%)
アップル(AAPL)        381.91ドル  -1.77ドル(-0.46%)
アルファベット(GOOG)    1511.34ドル -30.40ドル(-1.97%)
フェイスブック(FB)     239.00ドル  -6.07ドル(-2.48%)
キャタピラー(CAT)      130.57ドル  +2.56ドル(+2.00%)
アルコア(AA)         11.51ドル   +0.10ドル(+0.88%)
ウォルマート(WMT)      129.52ドル  -1.16ドル(-0.89%) <ST>
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