NYコラム(26日)ダウ平均は売り先行でスタートへー大手銀行への配当・自社株買い規制導入でアンワインドを誘う

著者:加藤裕一
投稿:2020/06/26 21:00

NY株式市場(26日)前日上昇の大手銀行株は反動安か?!ーアップルは26日からフロリダ州の店舗を休業

26日のニューヨーク株式市場でダウ平均は売り先行で取引が始まりそうだ。

25日のニューヨーク株式市場は2008年のリーマンショック後に導入した「ボルカー・ルール」などが緩和されたことから金融株中心に切り返す展開となった。ただ、同時にFRBは大手銀行を対象にしたストレステストの結果に合わせて自社株買いや配当に関する規制を発表したことから、時間外でダウ平均先物が軟調に推移している。

26日のダウ平均は、寄り付きから売り先行となり前日の上昇分(299ドル高)をほぼ帳消しにして取引が始まりそうだ。改めて前日のダウ平均の上昇をリードした金融株がアン・ワインドされて売り直されることになる。ダウ平均は早々に前日の日中安値(2万5209ドル)が視野に入ることも意識しておきたいタイミングだ。

ダウ平均は、ストレステストの結果公表でファースト・リアクションが買われて、翌日のセカンド・リアクションで売られるイベント・ドリブンの結果とになりそうだ。

アップルは26日からコロナ感染者が急増しているフロリダ州の14店舗を再ひ休業にする。アメリカ国内での経済活動が縮小され、経済回復に再びブレーキが掛かるとの警戒感は根強くなっている。今週末にかけてもアメリカ国内ではコロナ感染者数の発表が行われることから、ポジションをオーバーウィークしにくい相場環境に変わりはない。26日は週末を前にポジション調整売りが相場の上値を重たくさせる要因となろう。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想