■事業概要
日本テクノ・ラボ<3849>は「イメージング&プリンタコントローラ事業」「ストレージソリューション事業」「セキュリティ事業」「ビジネスソリューション事業」の4つの事業を展開している。2020年3月期の売上高構成比は、イメージング&プリンタコントローラ事業が48.4%、セキュリティ事業が45.8%と、双璧する2つのセグメントで全体の9割超を占めている。
1. イメージング&プリンタコントローラ事業
特殊・産業用向けのプリンタを供給しているプリンタメーカーに対して、同プリンタの制御システムソフトウェア「Mistral」の開発・販売並びにMistralを組み込んだプリンタ制御装置(ハードウェア)の販売を行っている。同事業の特徴は、プリンタ複合機、CAD設計現場や特殊な用途で用いられるような、特殊な業務用及び産業用プリンタの制御システムソフトウェアの開発・販売に特化していることである。対象とするプリンタは、特殊な用途で用いられるものであるため高精度・高画質が求められるが、顧客の多様かつ高度な要望に沿ったプリンタ出力を短納期で実現するために、様々な制御システムソフトウェアにかかる構成要素技術の全てを顧客に提供する。
2. ストレージソリューション事業
主に可搬型記憶媒体システム(情報の読書きに専用の読書き装置を必要とするCD、メモリーカード等の記憶媒体)の開発、販売、保守及び将来の製品開発に向けた研究開発業務を行う。同社が手掛ける製品の1つである大容量・長期保存アーカイブ用ファイルシステム「MNEMOS NEXT」は、ディスクやテープライブラリーまたは光ディスクライブラリーなどで構成されるストレージを、1つの統合された階層型ファイルシステムとして提供する長期保存アーカイブを目的としたソフトウェアである。大規模アーカイブ用途ストレージ(テープや光ディスク)は、情報爆発時代におけるデータの大容量化と長期保管を省コストで実現するための最適なストレージである。
3. セキュリティ事業
主にセキュリティプリントシステム及び統合監視映像システムの開発、販売、保守及び将来の製品開発のための研究開発業務を行っている。同社のトータル印刷マジメント基盤である「SPSE PRINT SCOPE」は、認証印刷はもちろんのこと、印刷内容が監査・検閲可能な印刷セキュリティを確保しつつ、機器ごとの印刷量の把握や印刷機器の最適な稼働、印刷コストの管理など、印刷環境をトータルでマネジメントできる印刷環境統合基盤となる。導入実績の平均値では、1サーバー、1日当たり5万から50万ジョブを管理でき、24時間365日の安定稼働実績があり、メガバンク、大手証券会社の半数以上を始めとした金融、大手通信・製造業界に、数万人規模の大規模導入実績を誇る。
映像セキュリティ分野においては、映像統合監視ソフトウェア「FIREDIPPER」を手掛けている。インフラ系映像監視に特化した完全自社開発の映像監視ソリューションであり、映像サーバーは冗長化構成が可能で様々な目的に応じたカメラ映像の配信、録画蓄積をノンストップ運用で実現する。また、火災報知機、非常ドア、各種センサー群との連携も可能となる。中小規模向けアプライアンス監視サーバー「FIRE REC」は、1台で約100台規模のカメラ映像のライブ配信と録画蓄積ができ、食品品質管理(フードディフェンス)、商業施設監視、工場監視等で使用される。その他、チェーン店、テナント、ビル、マンション、倉庫などの防犯に使用される小型オールインワンNVR「FIRE REC」がある。
さらに、現在のFIREDIPPERメイン市場である官公庁を中心とするミッションクリティカルな環境では、異なるメーカーのカメラを混在して使用するケースが多く、カメラマルチベンター対応等が必須である。映像統合管理システム「FIREDIPPER」は様々なシステム要求の課題を解決し堅牢な映像統合システムを提供している。国交省管轄国内主要空港、N国際空港、高速道路、全国火山(火口監視)、陸上自衛隊(演習監視)、海上自衛隊(行動監視)、警察(交差点監視)、自治体(河川監視・道路監視)、港湾(船舶監視)、原子力発電所(場周監視、センサー連携)等の納入実績がある。
4. ビジネスソリューション事業
顧客のニーズに応じた特殊なソフトウェアの受託開発、販売及び保守業務を行う。システム開発実績としては、各種組込用μCPUソフトウェア開発、各種OSデバイスドライバ開発、ホテル・旅館予約システム、携帯電話販売支援・サービスサイト、ノンバンク融資申込みサイト、通信衛星TRANSPONDERシステム一式、自治体広報動画配信サイト、会員制情報提供サイトシステム(クレジットカード無線決済システム)、水理実験・解析システム、心電図監視データ収録解析システム、画像コンテンツ大規模配信システム等、幅広い業種の需要に対応している。マイクロプロセッサ・ファームウェア開発では、自動車インパネファーム開発、ガス漏れセンサー、小切手・手形・CD記録装置、自動車光LANコントローラ開発等に実績を誇る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)
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日本テクノ・ラボ<3849>は「イメージング&プリンタコントローラ事業」「ストレージソリューション事業」「セキュリティ事業」「ビジネスソリューション事業」の4つの事業を展開している。2020年3月期の売上高構成比は、イメージング&プリンタコントローラ事業が48.4%、セキュリティ事業が45.8%と、双璧する2つのセグメントで全体の9割超を占めている。
1. イメージング&プリンタコントローラ事業
特殊・産業用向けのプリンタを供給しているプリンタメーカーに対して、同プリンタの制御システムソフトウェア「Mistral」の開発・販売並びにMistralを組み込んだプリンタ制御装置(ハードウェア)の販売を行っている。同事業の特徴は、プリンタ複合機、CAD設計現場や特殊な用途で用いられるような、特殊な業務用及び産業用プリンタの制御システムソフトウェアの開発・販売に特化していることである。対象とするプリンタは、特殊な用途で用いられるものであるため高精度・高画質が求められるが、顧客の多様かつ高度な要望に沿ったプリンタ出力を短納期で実現するために、様々な制御システムソフトウェアにかかる構成要素技術の全てを顧客に提供する。
2. ストレージソリューション事業
主に可搬型記憶媒体システム(情報の読書きに専用の読書き装置を必要とするCD、メモリーカード等の記憶媒体)の開発、販売、保守及び将来の製品開発に向けた研究開発業務を行う。同社が手掛ける製品の1つである大容量・長期保存アーカイブ用ファイルシステム「MNEMOS NEXT」は、ディスクやテープライブラリーまたは光ディスクライブラリーなどで構成されるストレージを、1つの統合された階層型ファイルシステムとして提供する長期保存アーカイブを目的としたソフトウェアである。大規模アーカイブ用途ストレージ(テープや光ディスク)は、情報爆発時代におけるデータの大容量化と長期保管を省コストで実現するための最適なストレージである。
3. セキュリティ事業
主にセキュリティプリントシステム及び統合監視映像システムの開発、販売、保守及び将来の製品開発のための研究開発業務を行っている。同社のトータル印刷マジメント基盤である「SPSE PRINT SCOPE」は、認証印刷はもちろんのこと、印刷内容が監査・検閲可能な印刷セキュリティを確保しつつ、機器ごとの印刷量の把握や印刷機器の最適な稼働、印刷コストの管理など、印刷環境をトータルでマネジメントできる印刷環境統合基盤となる。導入実績の平均値では、1サーバー、1日当たり5万から50万ジョブを管理でき、24時間365日の安定稼働実績があり、メガバンク、大手証券会社の半数以上を始めとした金融、大手通信・製造業界に、数万人規模の大規模導入実績を誇る。
映像セキュリティ分野においては、映像統合監視ソフトウェア「FIREDIPPER」を手掛けている。インフラ系映像監視に特化した完全自社開発の映像監視ソリューションであり、映像サーバーは冗長化構成が可能で様々な目的に応じたカメラ映像の配信、録画蓄積をノンストップ運用で実現する。また、火災報知機、非常ドア、各種センサー群との連携も可能となる。中小規模向けアプライアンス監視サーバー「FIRE REC」は、1台で約100台規模のカメラ映像のライブ配信と録画蓄積ができ、食品品質管理(フードディフェンス)、商業施設監視、工場監視等で使用される。その他、チェーン店、テナント、ビル、マンション、倉庫などの防犯に使用される小型オールインワンNVR「FIRE REC」がある。
さらに、現在のFIREDIPPERメイン市場である官公庁を中心とするミッションクリティカルな環境では、異なるメーカーのカメラを混在して使用するケースが多く、カメラマルチベンター対応等が必須である。映像統合管理システム「FIREDIPPER」は様々なシステム要求の課題を解決し堅牢な映像統合システムを提供している。国交省管轄国内主要空港、N国際空港、高速道路、全国火山(火口監視)、陸上自衛隊(演習監視)、海上自衛隊(行動監視)、警察(交差点監視)、自治体(河川監視・道路監視)、港湾(船舶監視)、原子力発電所(場周監視、センサー連携)等の納入実績がある。
4. ビジネスソリューション事業
顧客のニーズに応じた特殊なソフトウェアの受託開発、販売及び保守業務を行う。システム開発実績としては、各種組込用μCPUソフトウェア開発、各種OSデバイスドライバ開発、ホテル・旅館予約システム、携帯電話販売支援・サービスサイト、ノンバンク融資申込みサイト、通信衛星TRANSPONDERシステム一式、自治体広報動画配信サイト、会員制情報提供サイトシステム(クレジットカード無線決済システム)、水理実験・解析システム、心電図監視データ収録解析システム、画像コンテンツ大規模配信システム等、幅広い業種の需要に対応している。マイクロプロセッサ・ファームウェア開発では、自動車インパネファーム開発、ガス漏れセンサー、小切手・手形・CD記録装置、自動車光LANコントローラ開発等に実績を誇る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)
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