ドル買い先行もECB理事会発表控えて売買交錯=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/06/04 20:16
ドル買い先行もECB理事会発表控えて売買交錯=ロンドン為替概況

 4日のロンドン市場は、ドル買いが先行した。この日は欧州株や米株先物が調整売りに押されており、為替市場でもこれまでのドル安の流れにポジション調整が入った。ドル円は109円台での取引のなかで一時109.16レベルまで高値を伸ばした。欧州通貨ではポンド売りが優勢。ポンドドルは1.25ちょうど付近まで下落、ユーロドルも一時1.12台割れとなった。株安もあってその後は円買い圧力がみられ、ドル円は109円台割れへ、ユーロ円は122円台割れ、ポンド円は136円台前半へと下押しされている。ポンドドルやユーロドルは下げ一服となっている。ドル指数は久しぶりに上昇しており、ドル安の流れに調整が入っている。ただ、ECB理事会の結果内容を見極めたいとして値動きは限定的。アトマイヤー独経済相は、独経済が危機以前の状況に戻るのは2022年下半期となろうと述べた。ハウザー英中銀市場部門エグゼクティブ・ディレクターは、近い将来にマイナス金利は導入されないだろうとしていた。いずれにも目立った反応はみられなかった。

 ドル円は108円台後半での取引。東京午後のドル高の流れを受けてロンドン市場序盤には高値をトライ。一時109.16レベルまで高値を伸ばした。その後は勢いを失って109円割れから108.90近辺へと反落している。欧州株が反落しており、リスク選好の動きは一服している。

 ユーロドルは1.12近辺での取引。1.12台前半での揉み合いを下放れており、ロンドン序盤に1.1195レベルまで安値を広げた。その後は1.12台を挟んだもみ合いとなっている。ユーロ円は欧州株などが軟調に推移するなかで、軟調。122円台前半から一時121.97レベルまで下押しされた。アトマイヤー独経済相は、独経済が危機以前の状況に戻るのは2022年下半期となろうと述べた。ただ、ECB理事会の結果内容を確認したいとして、値幅は限定的にとどまっている。

 ポンドドルは1.25台前半での取引。東京市場で1.2540付近で膠着したあと、ロンドン朝方には売りで始動した。一時1.2501レベルまで下押しされた。ただ、その後は再び1.2540台まで戻すなど方向性に欠けている。ポンド円は136円台後半から前半へと軟化している。欧州株が反落しており、円買いの圧力がみられている。また、英政府がEU離脱の移行期間延長を頑なに拒否し続けていることが、不透明感につながっている面も指摘されている。また、ハウザー英中銀市場部門エグゼクティブ・ディレクターは、近い将来にマイナス金利は導入されないだろうとしていた。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

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