【これからの見通し】新型コロナめぐり好悪材料が交錯、欧州のリスク材料に注意

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/04/08 15:53
【これからの見通し】新型コロナめぐり好悪材料が交錯、欧州のリスク材料に注意

 今週は新型コロナウイルスの感染拡大ペースが米国や欧州で鈍化してきていることが、株高など明るい材料となって始まった。日本でも非難が多いものの、ようやく政府が緊急事態宣言を発出した。中国・武漢での行動制限措置が緩和されたとの報道もでている。日経平均は403円高で引けた。ドル円は108円台後半から一時109円ちょうどまで小高く推移した。

 しかし、足元では欧州発のリスク材料がでている。EU財務相らが新型コロナ対策で合意に至らず、と報じられるとユーロ相場が下落している。それに先立って、伊紙によると、イタリアは学校の再開が9月になる可能性があると報じられている。昨日は、スペインの感染者数の増加が4日ぶりに加速したとの報道もあった。一部には、武漢の行動制限の緩和措置が、再び感染リスクを広げるのでは、との不安感もあるようだ。

 まずは、欧州市場での株式動向、日々報じられる各国の感染状況などの市場が一喜一憂しそうだ。また、原油相場の反発が一服していることもリスク選好の動きにブレーキをかける可能性がある。きょうはNY時間に米週間石油在庫統計の発表が予定されている。

 経済指標の予定はそれほど目ぼしいものはない。南アフリカSACCI景況感指数(3月)、米MBA住宅ローン申請指数(3日までの週)、カナダ住宅着工件数(3月)、カナダ住宅建設許可(2月)などが発表される。

 その他イベントとしては、米30年債入札(170億ドル)、米FOMC議事録(3月15日開催分)公表などが予定されている。
 
MINKABU PRESS 松木秀明

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