NYコラム(25日)ダウ平均は買い戻し先行へ-ゴールドが上昇一服でリスク・オフのアンワインドへ

著者:加藤裕一
投稿:2020/02/25 23:18

▶NY株式相場(25日)ダウ平均は2万8100ドル付近で戻り売りをこなす

24日のダウ平均は1031ドル61セント安の2万7960ドル80セントで終えた。下げ幅は2018年2月8日以来、過去3番目の大きさとなった。イタリアや韓国など中国以外でも新型肺炎が広がったことが嫌気された。

25日のダウ平均は、前日に急落した反動から買い戻しが先行しそうだ。

前日に約7年ぶりの高値を付けたゴールドが夜間取引から利益確定売りが優勢となっている。同時にリスク回避から「質への逃避」で買われた米国債が、時間外で上値が重たくなってきている。筆者はいずれもオーバー・シュート=買われ過ぎの水準に達しているとみており、一旦、買われ過ぎを修正する局面となろう。

25日はリスク・オフで積み上げた買いポジションをアンワインド=巻き戻し(解消)して株式を買い戻す動きにつながるとみている。

ただ、25日は需給的な買い戻し要因のほかに買いの手掛かりに乏しくなっており、買い一巡後は伸び悩む展開となりそうだ。

▶25日のダウ平均はテクニカル・ポイントで待ち構えている戻り売りをこなす

ダウ平均は24日の急落で日足の一目均衡表上で三役逆転となり、チャートが崩れた格好となった。去年10月以来の「雲下抜け」で売り方優位の状況だ。

同時に前日の急落で1月31日の日中安値(2万8169ドル)を下回った。ダウ平均は、ダブル・トップ(1/17:2万9373+2/12:2万9568ドル)の形成に近づきつつある。

25日以降の戻り局面で1月31日の日中安値をしっかりと上抜けてダブル・トップを否定するしかない。その上で一目均衡表上の先行スパン2(2万8221ドル)をクリアして再び「雲入り」しながら底値を固めていく必要があろう。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想