今週は、感染拡大の行方を見ながら、25日線を守れるかどうかに注目

著者:出島 昇
投稿:2020/02/10 20:46

先週は、中国の景気刺激策への期待から4日続伸し、24000円寸前まで戻す

 先週は、中国の新型肺炎による世界経済への悪影響を上回る景気刺激策への期待や治療薬開発のニュースから、世界の株式市場は驚異的な急回復となりました。週始めの予測では、前週末のNYダウの大幅安を受け、日本市場は下値を探る展開を予想していましたが、日経平均は3日(月)の22775円を安値に買い戻し中心に、一時1200円を上回る上げ幅となりました。米株式は3指標そろって史上最高値を更新し、日経平均も24000円回復寸前まで戻しました。かといって新型肺炎は解決したわけではなく、結果的には中国の金融緩和政策への期待から米国の金余り勢いをつけたということだと思われます。

 2月3日(月)は、前週末のNYダウの▼603ドルの28256ドルの大幅下落を受け、日経平均は▼330円の22874円で寄り付き、一時▼429円の22775円まで下落しましたが、売り一巡後は上海株式は想定通りの大きな下げとなっていましたが、香港ハンセン指数は高かったこともあり、買い戻しで下げ幅を縮小し、終値は▼233円の22971円で引けました。

 4日(火)は、前日の米国市場は1月ISM製造業景況指数が6ヶ月ぶりの回復となり、中国の報道で市場に大量の資金供給で経済の停滞を緩和するということを受け、米国3指標はそろって反発したことを受け、日経平均は寄り付きこそ▼90円で始まって、一時▼117円の22854円まで下落しました。しかし、そこから反発に転じ、一時△146円の23118円まで上昇して、△112円の23084円と23000円台を回復して引けました。

 5日(水)になると、前日の米国市場は、中国が追加の資金提供以外に政策金利の引き下げを行うとの報道から、3指標そろって大幅高となり、日経平均も△266円の23351円で寄り付き、23414円まで上昇して、終値は△234円の23319円と大幅続伸となりました。

 引け後の米国市場では、中国で新型肺炎の治療薬が発見されたとの報道や、米国の1月ADP雇用統計や1月ISM非製造業指数が好調だったことで、3指標は続伸し、S&Pとナスダックは史上最高値を更新しました。

 これを受けて6日(木)の日本市場は、シカゴの日経先物が△330円の23690円となっていたことで、これにサヤ寄せする形で△321円の23641円で寄り付き、為替は109円台の後半の円安となったことで、一時23995円まで上昇し、終値は23873円で引けました。

 7日(金)は前日の米国市場で3指標がそろって史上最高値を更新したことで、日経平均は△25円の23899円で寄り付きましたが、上海株式が4日ぶりに反落したこともあり、一時▼114円の23759円まで下げ、終値は▼45円の23827円と4日ぶりに反落しました。

 7日(金)の米国市場は、1月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想の+16万人を超える+22.5万人と上回ったものの、前日までの大幅上昇から利益確定売り優勢となり、新型肺炎の感染拡大は止まらないことから中国経済への減速懸念が重しとなり、NYダウは一時▼332ドルまで下落し、終値は▼277ドルの29102ドルと5日ぶりの反落となりました。シカゴの日経先物は▼165円の23665円となっていました。

今週は、感染拡大の行方を見ながら、25日線を守れるかどうかに注目

 先週は中国の大量の資金提供と利下げ期待、さらに治療薬の発見の報道から景気悪化は回避できるという楽観論が大勢を占め、世界の株式市場は4日連続の大幅上昇となり、米国は3指標がそろって史上最高値を更新する動きとなりました。しかし、今年に入っての新型肺炎の感染拡大の経済への影響(特にサプライチェーン)は、まだ織り込まれておらず、米国は飛躍的に離れたところにあるため楽観論が支配しているということでしょう。しかし、日本の場合は違います。すでに中国からの旅行客が半減しており、私の住む長崎は、昨日までランタンフェスティバルといって春節に合わせたイベントをやりますが、2週間での目標100万人が57万人となっています。日本の場合は、武漢でも大手の自動車会社の工場があり、操業がストップしていますので、楽観論でいると大変なことになります。先週の米国株は史上最高値更新したにもかかわらず、日経平均は6日の23995円までの上昇となり、24000円台を回復できなかったのは、その差を表しています。24000円台回復には、新型肺炎の方向が落ち着き、何か新しい材料が出なければ、しばらくは23000~24000円の中でのもみあいが続く可能性が高いといえます。

 今週は、明日の11日の休日をはさんで4営業日の上に、米国は17日(月)がワシントン誕生日で3連休ですので、週後半は様子見ムードとなって全体相場は動きにくいところです。そのため、今週は決算のピークを向かえますが、中小型株中心のため、業績のよいものは個別に買われる相場となります。基本的には新型肺炎による感染の広がりぐあいと、経済に及ばず影響が焦点といえます。チャート的には、25日移動平均線のある23600円台を守れるかどうか注目となります。

 本日は、先週末のNYダウが下落したことを受け、▼196円の23631円と安寄りし、その後は前日、終値近辺まで戻すものの、引けにかけてジリ安となり、▼142円の23685円で引けました。今週は25日線を守れるかどうかとなります。

出島式ズバ株投資情報ブログ
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(指標)日経平均

 先週の予測では、引き続き新型肺炎の感染の状況を見ながら、下値を確認する動きになりそうだとしました。

 しかし、2月3日(月)に22775円まで下げて、終値で▼233円の27971円となったものの、中国が経済対策として大量の資金を市場に提供し、米国では経済指標が好調だったことで、世界経済への不安が後退し、大きな反発(買い戻しによる)相場となりました。米株式は史上最高値を更新し、日経平均も6日(木)には、23995円まで上昇し、4日間で約1200円幅の上昇となりました。週末は、目先材料を織り込んで▼45円の23827円と反落して引けました。

 今週は、先週、上げた分を利益確定売りでどこまで調整するのかということになりそうです。世界的な金融緩和から株価が押し上げられたのであり、新型肺炎による世界経済への懸念がなくなったわけではありません。そのため、今後の新型肺炎が世界経済に及ぼす影響がどうなるのか楽観と悲観が交錯して23000~24000円の中でのもみあいとなりそうです。
 
日経平均02-10
 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、引き続き新型肺炎の感染が拡大を続けており、世界経済鈍化への懸念が広がることで、不安定な相場が続くことになるとしました。

 結果的には、週始めに中国が市場に大量の資金提供をしたことや、米国の経済指標が好調だったことで反発となり、その後、新型肺炎の治療薬発見の報道もあり、世界的な株式の反騰相場となりました。しかし、週末には目先の材料を織り込んで利益確定売りとなりました。NYダウは、4日続伸となって史上最高値を更新していましたが、2月7日(金)は▼277ドルの29102ドルで引けました。

 今週は、先週の中国の金融緩和への期待と治療薬発見のニュースを織り込む上昇となって、週末は利益確定売りとなりましたので、今度は利益確定売りの流れが続くかどうかとなります。先週も株価上昇の中で、新型肺炎は拡大を続けていますので、何か新しい手掛かり材料がないと株式は様子見に入ることになりそうです。材料となりそうなのは、10日予定のトランプ大統領の2021年度の予算教書、11日のFRBパウエル議長の議会証言、14日の米1月小売売上高となります。
 
NYダウ02-10
 

(指標)ドル/円

 先週の予測では、引き続き新型肺炎の感染拡大からリスク回避のドル売り・円買いでドルは伸び悩むとしました。

 しかし、感染拡大で中国の経済活動の縮小が懸念されていましたが、中国政府は市場に大量の資金を供給し、金利を引き下げる報道まで出たことや、米国の経済指標が好調で現時点では新型肺炎の影響を受けていないことが判明したことで、世界の株式市場は大反発となりました。そのためリスク回避の円買いは抑えられ、ドルが108円台前半から110円近くまで買い戻されました。ただ、それ以上は新型肺炎が拡大を続けているので上値は重くなっています。

 先週は、リスク回避の円買い・ドル売りの流れが、中国当局による新型肺炎の影響による経済活動の不活鈍化への懸念から、市場へ大量の資金提供をし、政策金利の低下期待をにおわせたこと、さらに米国経済指標は好調で新型肺炎の影響を受けていないと判断されたことが、世界の株式が4日間の大幅反発となりました。米株3指標は史上最高値を更新する動きとなったことで、ドルも買い戻され1ドル=108円台前半から110円近くまでの上昇となりました。今週は目先の材料を織り込んでしまっていますので、新型肺炎と経済の影響を見ながらの為替の動きとなりそうです。ここからのドルの上値は重くなります。
 
為替02-10
 

配信元: みんかぶマガジン
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