値動きが収束、ポンド相場上下動も方向性なく=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/12/16 20:28
値動きが収束、ポンド相場上下動も方向性なく=ロンドン為替概況

 16日のロンドン市場は、年週末を比較して値動きが落ち着いている。ドル円は109.40-50レベルと東京市場からやや上昇しての揉み合い。ユーロドルはポンドドルとともに振れるも、レンジは1.1130近辺から1.1150近辺と狭い。ユーロ円も121.70台から122円付近での推移にとどまっている。ポンドは前週末の大幅な値動きの余韻が残り、神経質に上下動。ロンドン朝方には上値を試してポンドドルが1.3422レベル、ポンド円が146.81レベルまで上昇。しかし、その後は売り戻しが強まって1.3323レベル、145.76レベルまで下押しされた。この日は欧州株が全般に堅調。米債利回りも安定推移。一連の欧州製造業および非製造業PMIがやや弱含んだが、ユーロ売り反応は限定的だった。英製造業および非製造業PMIも予想を下回り、ポンド売りに反応する場面があった。ただ、総じてポンド以外は小動き。ポンド相場も前週末の上下動の調整の動きにとどまっているようだ。

 ドル円は109円台半ばでの取引。序盤に109.50レベルまで買われたあとは、109.40台での取引に終始している。欧州株が英FT指数を中心に堅調に推移しており、米10年債利回りは1.84%付近で安定している。NY原油先物も60ドル付近での揉み合い。リスク動向は落ち着いている。

 ユーロドルは1.11台前半での取引。ユーロドルはポンドドルとともに振れるも、レンジは1.1130近辺から1.1150近辺と狭い。ユーロ円も121.70台から122円付近での推移にとどまっている。12月のドイツとユーロ圏の製造業PMIが予想を下回り、景気底入れ期待が後退したが、目立った売り圧力にはつながっていない。先週に一連のイベントを通過しており、今週はクリスマスに向けて積極的な売買は手控えられそうだ。

 ポンドドルは1.33台後半での取引。ポンドは前週末の大幅な値動きの余韻が残り、神経質に上下動。ロンドン朝方には上値を試してポンドドルが1.3422レベル、ポンド円が146.81レベルまで上昇。しかし、その後は売り戻しが強まって1.3323レベル、145.76レベルまで下押しされた。12月の英製造業PMIが予想外の落ち込みをみせたことで、売りに反応する場面があった。ただ、英総選挙前のセンチメントとみられ、弱い数字は割り引いて考えたほうが良いかもしれない。先週と比較するとポンドの値動きは収束してきている。

MINKABU PRESS 松木秀明

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