11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ29ドル高、FOMC発表を好感

配信元:フィスコ
投稿:2019/12/12 07:38
■NY株式:NYダウ29ドル高、FOMC発表を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は29.58ドル高の27911.30、ナスダックは37.87ポイント高の8654.05で取引を終了した。航空機メーカーのボーイング(BA)が重しとなり、ダウは売りが先行したものの、ナスダックは買いが先行。FOMCの結果発表を午後に控え、積極的な売買は限られた。注目のFOMCでは、大方の予想通り政策金利が据え置かれた。経済活動の緩やかな拡大を理由に2020年中の政策金利据え置きを示唆したことから、先行き不透明感が払拭され、発表後に株価は上昇した。セクター別では、半導体・半導体製造装置や資本財が上昇する一方で不動産や銀行が下落した。

鉄鋼大手のAKスチール(AKS)は、一部アナリストによる投資判断引き上げを受け上昇。トラックメーカーのナビスター(NAV)は、決算内容が予想を上回り堅調推移。ボーイングは、「737 MAX」について米連邦航空局(FAA)長官が年内の運航再開を認める予定はないと発言し下落したものの、引けにかけて上昇に転じた。一方で、アパレルのアメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(AEO)は、弱気な業績見通しが嫌気され大幅下落となった。

大手行のバンクオブアメリカ(BAC)やJPモルガン(JPM)、シティグループ(C)は、10-12月期のトレーディング収入の増加を予想している。

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■NY為替:ドル弱含み、米政策金利据え置きも利下げの可能性残る

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円77銭まで上昇後、108円47銭まで反落して108円54銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いたほか、メンバーの予測で、2020年を通じて政策金利据え置きを予想していることが明らかになると、一時ドル買いが強まった。その後、パウエルFRB議長の発言「利上げには著しいインフレの上昇が必要」「労働市場は強いが、ひっ迫しているかどうかわからない」、を受けて、次回の行動が依然利下げとの見方が強まり、米債利回りの低下に伴いドル売りが強まった。

ユーロ・ドルは、1.1073ドルから1.1145ドルまで上昇して1.1134ドルで引けた。ユーロ・円は、120円40銭から120円93銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.3145ドルから1.3214ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.9864フランから0.9814フランまで下落した。


■NY原油:反落で58.76ドル、原油在庫の増加を意識した売りが入る

NY原油先物1月限は反落(NYMEX原油1月限終値:58.76 ↓0.48)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比-0.48ドルの1バレル=58.76ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは58.11ドル−59.22ドル。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で原油在庫は減少予想に反して増加していたことや、ガソリン在庫の増加を意識して売りが優勢となった。ただ、通常取引終了後の時間外取引では、為替相場がドル安に振れたことで原油先物はやや底堅い動きとなった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  33.64ドル   +0.11ドル(+0.33%)
モルガン・スタンレー(MS) 49.45ドル   -0.22ドル(-0.44%)
ゴールドマン・サックス(GS)221.19ドル  -0.69ドル(-0.31%)
インテル(INTC)        57.07ドル   +0.48ドル(+0.85%)
アップル(AAPL)        270.77ドル  +2.29ドル(+0.85%)
アルファベット(GOOG)    1345.02ドル +0.36ドル(+0.03%)
フェイスブック(FB)     202.26ドル  +1.39ドル(+0.69%)
キャタピラー(CAT)      144.00ドル  +1.13ドル(+0.79%)
アルコア(AA)         20.65ドル   0.00ドル(0.00%)
ウォルマート(WMT)      119.00ドル  -0.14ドル(-0.12%)
スプリント(S)         5.25ドル   -0.09ドル(-1.69%)

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