支援材料が散見されるも決め手欠く

配信元:フィスコ
投稿:2019/12/06 12:26
[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23361.28;+61.19TOPIX;1711.22;-0.19

[後場の投資戦略]

 前場の日経平均は小高くスタートすると、上げ幅を3ケタに広げる場面があった。政府が5日、事業規模26兆円となる経済対策を閣議決定したことに加え、オブライエン米大統領補佐官が中国との通商協議は「第1段階」の合意に近いと述べたことが株式相場の支援材料として意識されたようだ。ただ、買いが一巡すると伸び悩んでいる。前引け時点でエーザイとファーストリテの2銘柄が日経平均を約34円押し上げており、東証株価指数(TOPIX)は小幅ながらマイナスで前場を折り返した。相場全体の地合いは良好と言いづらい。ここまでの東証1部売買代金はおよそ8500億円にとどまっており、引き続き盛り上がりに欠く。

 アジア市場に目を向けると、香港ハンセン指数や韓国の総合株価指数(KOSPI)がしっかりといったところだが、中国の上海総合指数は伸び悩み。為替市場では円相場が下げ渋りとなっており、強弱混在で決め手に欠く。米中協議の行方に不透明感が残るうえ、今晩の米国では11月雇用統計の発表が予定されている。個別材料株の物色こそ散見されるが、後場に入ると週末を前に模様眺めムードが強まり、日経平均は小高い水準でのもみ合いになるとみておきたい。
(小林大純)
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配信元: フィスコ