概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は値下がり、米中摩擦の激化を警戒

配信元:フィスコ
投稿:2019/12/05 09:53
【ブラジル】ボベスパ指数 110300.93 +1.23%
4日のブラジル市場は3日続伸。主要指標のボベスパ指数は前日比1344.91ポイント高(+1.23%)の110300.93で取引を終えた。108962.00から110300.9まで上昇した。

買いが先行した後は上げ幅をじりじりと拡大させた。予想外の成長加速が引き続き好感されたほか、米中通商協議への懸念がやや後退していることが支援材料。米中通商協議の第一段階の合意について、今月15日より前に実現すると報じられている。また、通貨レアルの上昇観測などもブラジル株の支援材料となった。

【ロシア】MICEX指数 2900.66 +0.60%
4日のロシア株式市場は小反発。主要指標のMOEX指数は前日比17.18ポイント高(+0.60%)の2900.66で取引を終了した。2875.50から2909.11まで上昇した。

朝方はマイナス圏に転落する場面もあったが、その後は上げ幅をじりじりと拡大させた。ブレント原油価格の上昇が資源セクターの支援材料。また、欧州市場の上昇も買い安心感を与えた。一方、経済指標のやや悪化が指数の上値を押さえた。11月のマークイット・サービス業購買担当者景気指数(PMI)は前月の55.8から55.6に低下した。

【インド】SENSEX指数 40850.29 +0.43%
4日のインドSENSEX指数は小反発。前日比174.84ポイント高(+0.43%)の40850.29、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同49.00ポイント高(+0.41%)の12043.20で取引を終えた。

中盤はマイナス圏に転落する場面もあったが、その後は再び買い戻された。景気の改善観測などが指数をサポート。ゴールドマン・サックス証券(GS)は最新リポートで、2020年度のインド成長率について、6.6%まで加速するとの見方を示した。また、経済指標の改善なども改めて好感された。

【中国本土】上海総合指数 2878.12 -0.23%
4日の上海総合指数は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比6.58ポイント安(-0.23%)の2878.12ポイントと3日ぶりに反落した。

米中摩擦の激化を警戒。米下院は日本時間の4日朝方、新疆ウイグル自治区のイスラム系少数民族(ウイグル族やカザフ族など)への弾圧問題に絡み、関与した中国政府当局者を制裁対象とする法案を可決した。すでに米国では「香港人権・民主主義法」が成立し、反発した中国側は報復措置を打ち出している。また、米中対立が両国の通商協議に与える悪影響も不安視される状況。ロス米商務長官は2日、通商協議で目立った進展がなかった場合、「約1560億米ドル相当の中国製品に15%の追加関税を課す措置」を15日に予定通り発動すると明言している。

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配信元: フィスコ