午後:債券サマリー 先物は続伸、景気の下振れリスクなどを意識

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/11/14 15:41
 14日の債券市場で、先物中心限月12月限は続伸。米中貿易協議に対する楽観的な見方が後退したほか、日中の景気下振れリスクが意識されたことが債券相場を押し上げた。

 債券先物は買い先行でスタート。米紙ウォール・ストリートジャーナル(電子版)が13日に「米中貿易交渉は農産物の購入を巡り協議が難航している」と報じたことなどを受け、同日の米長期債相場が上昇した流れを引き継いだ。また、内閣府が朝方発表した7~9月期の国内総生産(GDP)速報値が前期比年率0.2%増(市場予想は0.8%増)となったことも安全資産を選好する動きにつながった。午後に入ると、この日に実施された5年債入札が順調な結果となったことや、中国の10月小売売上高や鉱工業生産が市場予想を下回ったことが買いを誘うかたちで債券相場は一段高となった。なお、5年債入札の結果は、小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が1銭と前回(10月17日)の3銭から縮小し、応札倍率は4.03倍と前回の3.69倍を上回った。

 この日の先物12月限は152円90銭で始まり、高値は153円22銭、安値は152円88銭、終値は前日比34銭高の153円12銭。出来高は3兆812億円となった。

 現物債の利回りは午後3時過ぎ時点で、10年債が前日比0.025%低下のマイナス0.075%、20年債が同0.020%低下の0.295%、30年債が同0.025%低下の0.445%だった。


出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ