7日の中国本土市場概況:上海総合0.12ポイント高で反発、証券株しっかり

配信元:フィスコ
投稿:2019/11/07 16:56
7日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12ポイント(0.00%)高の2978.71ポイントと反発した。上海A株指数も上昇し、0.09ポイント(0.00%)高の3120.76ポイントで取引を終えている。

海外マネーの流入期待が相場を支えた。株価指数を開発・算出するMSCIは今月26日、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を再度引き上げる。それに先立ちMSCIは8日、組み入れ銘柄など詳細を発表する予定だ。一部のブローカーによれば、新規の流入金額は400億米ドルに達するという。

ただ、指数は安く推移する場面もみられた。米中通商交渉を巡る不透明感が重しとなっている。米メディアは6日、「(合意文書署名のための)米中首脳会談は12月にずれ込む可能性がある」と報道した。中国側が対中関税の見直しを強く要求するなか、交渉が難航しているとの見方が流れている。通商合意「第1段階」の文書署名が遅れた場合、12月15日に予定する対中制裁関税「第4弾」が発動されるとの不安も広がった。

業種別では、証券株がしっかり。中信証券(600030/SH)が1.3%、国泰君安証券(601211/SH)が1.0%ずつ上昇した。両社が発表した10月の月次実績では、それぞれ営業収益と純利益が伸びている。そのほか医薬品株、食品・飲料株、自動車株、不動産株、インフラ関連株の一角も物色された。

半面、銀行・保険株はさえない。上海浦東発展銀行(600000/SH)が1.2%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.6%安で引けた。ハイテク株も安い。IC設計の上海書爾半導体(603501/SH)が4.2%下落した。海運・港湾株、エネルギー株、公益株なども売られている。

一方、外貨建てB株は値上がり。上海B株指数が1.21ポイント(0.46%)高の264.34ポイント、深センB株指数が6.84ポイント(0.75%)高の914.29ポイントで終了した。

【亜州IR】


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