マーケットE Research Memo(2):ネット型リユース事業、メディア事業、通信事業の3事業でポートフォリオ構築

配信元:フィスコ
投稿:2019/10/17 15:52
■事業の概要

1. 事業モデル
マーケットエンタープライズ<3135>は個人向けネット型リユース事業を中核事業とし、その業容拡大とともに取扱商材の拡充や新たな事業領域の開拓にも取り組んで来た。現在は、ネット型リユース事業、メディア事業、及び通信事業の3事業でポートフォリオを形成するに至っている。ネット型リユース事業の中には、中核事業である個人向けリユースに加え、農機具・建機・医療機器などを扱う法人向けリユース、プラットフォームビジネスを手掛ける「おいくら」、及びレンタル事業が含まれている。またメディア事業についても、その対象・ターゲット別に、リユース・通信・消費関連の3つの分野で複数のメディアを展開している。

現在の3つの事業から成る事業ポートフォリオは最近のことであり、一方でまた、同社の事業ポートフォリオの拡大は今後も継続する可能性がある。以下では中核のネット型リユース事業の事業モデルについて詳述する。メディア事業や通信事業については成長戦略と重なる部分も多いため、そこで詳述する。

ネット型リユース事業は、リユース品、すなわち価値ある中古品の買取・販売だ。個人や法人からリユース品(新品も含む)を仕入れ、それらを個人や法人に販売するというものだ。ポイントは“インターネット特化型”、すなわち、仕入れ(買取)と販売の両面でインターネット取引の仕組みを活用しているという点だ。

リユース事業では、商品の仕入れの重要性が新品のみを扱うケースに比べて非常に大きい。リユース品は新品のような一括大量仕入れができず、商品の状態が個々に大きく異なるためだ。同社は商品ジャンルごとに個別のサイトを開設し、ニッチな商材を中心に30カテゴリに及ぶ幅広い対応を行っている。インターネット広告を効率的に活用し、潜在的な売り手に対してリユース品の売却機会や自社の専門性などをアピールし、リユース品を売りたいという消費者のニーズに対して間口を最大限に広げて取り込みを図っている。

コンタクト(買取依頼)してきた売り手に対しては、コンタクトセンターが自社の「査定データベース(DB)」に基づいて買取価格の想定レンジを伝える事前査定が行われる。この事前査定には、買取依頼のあった商品の品質が同社の基準をクリアするかどうかのスクリーニングに加えて、予定買取価格を事前に提示することでお客様のガッカリ体験をなくし、顧客満足度を上げる役割がある。事前査定に際しては商品の受渡方法についても提案し、利用者は出張・宅配・店頭の3つのチャネルを選択できるようになっている。

同社は、出張・店頭買取り及び在庫管理の拠点として、全国10ヶ所(2019年8月末現在)のリユースセンターを設けている。買い取られた商品はリユースセンターに集められ、単一商品ごとの単品個体管理システムで管理され、販売へと回されることになる。

販売は、自社サイト「ReRe」やヤフオク!、楽天市場、Amazonなど複数のEC(eコマース)のマーケットプレイスにおいて行なわれる。同社は在庫連動システムを構築しており、基本的に1点モノであるリユース品を複数のチャネルで販売することが可能となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

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配信元: フィスコ

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