26日の米国市場ダイジェスト:NYダウ79ドル安、トランプ氏の弾劾問題を警戒

配信元:フィスコ
投稿:2019/09/27 07:48
■NY株式:NYダウ79ドル安、トランプ氏の弾劾問題を警戒

米国株式相場は下落。ダウ平均は79.59ドル安の26891.12、ナスダックは46.72ポイント安の8030.66で取引を終了した。トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の電話会談を巡る内部告発書で、政権側が会談記録を隠蔽したことが明らかとなり、売りが先行。また、米国が中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置の延長を許可しないとの見方が強まった。引けにかけて下げ幅を縮小した。セクター別では、家庭用品・パーソナル用品や不動産が上昇する一方でエネルギーやヘルスケア機器・サービスが下落した。

代替肉食品メーカーであるビヨンド・ミート(BYND)は、ファストフードのマクドナルド(MCD)がカナダで同社製品を試験販売することを明らかにし急騰。決済サービスのスクエア(SQ)は、ウェルズファーゴによる投資判断引き上げを受け堅調推移。一方で、半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は、トランプ政権が同国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置を延長しないことが報じられ下落。SNSのフェイスブック(FB)は、米司法省が同社に対する独占禁止法違反の調査を開始し、軟調推移となった。

マーケット終了後にマイクロン・テクノロジーが発表した6-8月期決算は、売上高、1株利益ともに予想を上振れたものの、弱気な業績見通しが嫌気され、時間外取引で下落して推移している。

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■NY為替:米政治不安も米中協議への期待でドル反発

26日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円43銭から107円96銭まで上昇し、107円85銭で引けた。トランプ大統領の弾劾調査で米国下院が内部告発状を公表、国家情報機関長官代理が証言を行うと警戒感にドル売り・円買いが優勢となった。その後、中国の外相が米国産品の購入を増やす意向であると報じられると、米中貿易協議が順調に進むとの期待が広がり、ドル買い・円売りが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.0967ドルから1.0909ドルまで下落して1.0920ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)専務理事兼首席エコノミストのフィリップ・レーン氏が「必要なら、追加利下げの余地がある」とするなど、金利先安感に伴うユーロ売りは継続。ユーロ・円は、117円68銭から117円91銭のレンジでもみ合った。ポンド・ドルは、1.2366ドルから1.2315ドルまで下落した。英国の欧州連合(EU)離脱への不透明感を受けたポンド売りが続いた。ドル・スイスは、0.9907フランから0.9948フランまで上昇した。


■NY原油:小幅安で56.41ドル、ユーロ安を嫌った売りが入る

NY原油先物11月限は小幅安(NYMEX原油11月限終値:56.41 ↓0.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比-0.08ドルの56.41ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは55.41ドル−56.84ドル。原油とガソリンの在庫の増加を意識した売りは一巡したが、ユーロ安(米ドル高)を嫌った投資家の売りが入ったことで原油先物は伸び悩んだ。米中協議の見通しが不透明であることも嫌気されているようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.13ドル   -0.12ドル(-0.41%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.62ドル   -0.42ドル(-0.98%)
ゴールドマン・サックス(GS)208.22ドル  -1.81ドル(-0.86%)
インテル(INTC)        50.92ドル   -0.10ドル(-0.20%)
アップル(AAPL)        219.89ドル  -1.14ドル(-0.52%)
アルファベット(GOOG)    1241.39ドル -5.13ドル(-0.41%)
フェイスブック(FB)     180.11ドル  -2.69ドル(-1.47%)
キャタピラー(CAT)      126.39ドル  -0.22ドル(-0.17%)
アルコア(AA)         20.99ドル   -0.51ドル(-2.37%)
ウォルマート(WMT)      118.30ドル  -0.17ドル(-0.14%)
スプリント(S)         6.19ドル   -0.15ドル(-2.37%)

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