リスク回避の動き一服も、為替はドル高水準を維持=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/09/17 20:33
リスク回避の動き一服も、為替はドル高水準を維持=ロンドン為替概況

 17日のロンドン市場は、リスク回避の動きが一服している。序盤に欧州株が小幅安で取引を開始、為替市場ではユーロドルやポンドドルが下値を試す動きがみられた。ユーロドルは1.0990レベル、ポンドドルは1.2393レベルに安値を更新した。しかし、下値も堅く、すぐに1.10台や1.24台を回復。特にユーロドルは買い戻しが優勢となり、1.1025レベルに本日高値を更新した。9月独ZEW景況感指数は-22.5と前回の-44.1から予想以上に改善した。ポンドドルは1.24台回復も1.2420近辺で上値追抑えられており、対ユーロでも軟調。昨日のEU首脳との会談でジョンソン英首相は10月31日の離脱を主張、延期は求めないと発言。具体的な代替案は示されなかった。欧州株が次第に下げ渋っており、ユーロ円は119.26レベルに本日高値を更新。ポンド円は134円台前半での取引に終始している。ドル円は東京午後からの108.10-20レベルでの揉み合いが継続している。全般に小動きで、前日からのドル高水準を維持する格好となっている。NY原油先物は62ドルを挟む水準に高止まりしている。

 ドル円は108円台前半での取引。108.10-20レベルと、東京午後からの揉み合いが続いている。欧州株は小安く取引を開始したあと、一部指数はプラスに転じるなど、方向感に欠けている。また、今週の日銀決定会合を控えて、日銀は今後追加緩和策として現在マイナス0.1%の短期政策金利の引き下げが必要になった場合でも、日本経済や金融市場に逆効果が生じることはないとみている、との関係者発言が報じられた。円売りの内容とみられるが、反応薄だった。

 ユーロドルは1.10台前半での取引。朝方は前日の流れを受けて下値を試し、1.10台割れから1.0990レベルまで安値を広げた。しかし、すぐに買いが入り、1.10台を回復すると本日の高値を1.1025レベルに更新した。ユーロ円は119円を一時割り込んだが、すぐに119円台に戻すと、欧州株の下げ渋りとともに119.26レベルに高値を広げている。対ポンドでもユーロ買いが優勢になっている。9月独ZEW景況感指数は-22.5と前回の-44.1から予想以上に改善した。ZEWによると、ECBの追加緩和、合意なき離脱が回避される望みが残っていること、先月にみられた米中貿易戦争のエスカレートが後退したこと、などを改善の理由としていた。ただ、ドイツ経済への不透明感が払しょくされたわけではない、と釘を刺していた。また、ビルロワドガロー仏中銀総裁は、現在のオイルショックが継続するならば、インフレ上昇と成長に打撃となろう、と指摘した。

 ポンドドルは1.24近辺での取引。序盤に売りが先行し、1.24台割れから1.2393レベルに安値を広げた。その後は下げ一服となったが、上値も1.2420近辺で抑えられており、前日からのドル高圧力は継続している。ポンド円は133.99レベルと一時大台割れとなったが、すぐに買いが入った。しかし、伸びを欠いており134円台前半での取引に落ち着いている。ユーロポンドは0.88台後半で買いが優勢になっている。昨日のEU首脳との会談でジョンソン英首相は10月31日の離脱を主張、延期は求めないと発言。具体的な代替案は示されなかった。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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