日経平均は続伸、イベント控え底堅さが期待されるところ

配信元:フィスコ
投稿:2019/08/19 12:11
 日経平均は続伸。106.64円高の20525.45円(出来高概算4億3000万株)で前場の取引を終えた。16日の米国市場では、NYダウが306ドル高と大幅に上昇した。米長期金利の低下が一服し、ハイテク株を中心に買い戻しの動きが先行。また、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、米経済がリセッション(景気後退)に向かっているとの考えを一蹴したほか、米中の通商交渉担当者間の電話協議で一段と「前向きなニュース」が得られたと述べたと伝えられるなか、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなった。しかし、トランプ米大統領はファーウェイとビジネスするのを望まないとの見解が伝えられたこともあり、寄り付き直後に20633.90円を付けた日経平均は、その後は上げ幅を縮めており、20500円台前半レベルでのこう着が続いている。

 東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超えており、全体の7割近くを占めている。セクターでは、石油石炭、証券、ガラス土石、金属、不動産、建設、小売が上昇。半面、サービス、水産農林、陸運、食料品が小安い。指数インパクトの大きいところでは、ユニファミマ<8028>、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>、KDDI<9433>が堅調。一方でリクルートHD<6098>ダイキン<6367>テルモ<4543>が冴えない。

 日経平均は、ギャップスタートとなったが、これまで同様、その後はこう着感の強い相場展開をみせている。これまでもギャップアップではその後のこう着で陰線を形成、反対にギャップダウン後は陽線を形成する傾向にある。結局のところはギャップスタートで短期筋の仕掛け的な動きからトレンドが出るものの、その後早いタイミングでカバーされるといったところであろう。とはいえ、まずは突破した5日線レベルでの踏ん張りをみせたいところである。

 また、米中対立への警戒感は根強いだろうが、市場の関心はカンザスシティ連銀主催による定例の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)のほか、先進7カ国(G7)
首脳会議(サミット)となる。金融政策へ関心が集まりやすく、いったんは足元で傾いているポジションのカバーが意識されやすいだろう。パウエルFRB議長が23日に講演を行う予定であり、米追加利下げへの思惑が高まりやすいなかで、足元では催促相場的に下げていた面もある。いったんは為替の円高修正も意識されやすく、全体としての底堅さが期待されるところであろう。物色対象は定まりづらいが、押し目拾いのスタンスに。
<AK>
配信元: フィスコ

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