米中対立がドル円を圧迫 ただ、下値では押し目買いも観測=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/05/21 00:33
 ドル円はNY時間に入って下げが一服しており、110円手前まで上昇している。この日発表の日本のGDPが予想外のプラス成長だったことや、豪州の総選挙で与党が奇跡的に勝利したことなどから、ポジティブなムードが高まり、ドル円は110.30円近辺まで上昇した。

 しかし、日本のGDPは見た目はプラス成長だったが輸入の大幅減など内需の弱さも警戒される内容で手放しで喜べる内容ではない。逆に消費税増税見送りへの期待も後退する中で、ポジティブな雰囲気はさほど続かなかった。

 トランプ大統領が先週、中国のファーウェイを安全保障上の脅威とみなし、米企業への製品販売や、米企業からのファーウェイへの製品供給も事実上禁止する大統領令に署名した。これを受けて米半導体企業はしばらく製品を供給しない方針を示し、グーグルは携帯基本ソフト(OS)「アンドロイド」の使用を制限する動きを示している。また、中国側も対抗措置を検討しているとも伝わっている。米中対立がエスカレートする中、ドル円は再び109円台に下落している。

 ただ、下値では押し目買いも入り、下押す動きまでは見られていない状況で、110円手前まで下げ渋っている。

USD/JPY 109.95

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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