2日の米国市場ダイジェスト:NYダウ79ドル安、利益確定の動きが広がる

配信元:フィスコ
投稿:2019/04/03 07:48
■NY株式:NYダウ79ドル安、利益確定の動きが広がる

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は79.29ドル安の26179.13、ナスダックは19.78ポイント高の7848.69で取引を終了した。前日の株価上昇を受けて、朝方は利益確定の売りが先行。米中交渉を見極めたいとの思惑もあり、上値の重い展開となったものの、2月耐久財受注で設備投資の先行指標となる非国防資本財受注が直近4ヶ月間で3度目のマイナス成長となり、金融緩和が意識されてS&Pやナスダック総合指数は小幅上昇となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や不動産が上昇する一方で食品・生活必需品小売や電気通信サービスが下落した。

ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)は、通期見通しを下方修正し大幅下落。薬剤給付管理会社のCVSヘルス(CVS)も連れ安となった。電気自動車のテスラ(TSLA)は、今週発表の1-3月期出荷台数を見極めたいとの思惑から軟調推移。一方で、航空大手のデルタ航空(DAL)は、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(AXP)との提携を2029年まで延長することを発表し上昇した。

3月新車販売台数は、フィアット・クライスラー(FCAU)やゼネラル・モーターズ(GM)など大半の自動車メーカーが販売減少となり、個人消費の減速が鮮明となっている。

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■NY為替:

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円43銭から111円25銭まで下落して111円40銭で引けた。米2月耐久財受注速報値が予想を上回り、世界経済への成長減速懸念が後退し堅調推移が継続した。しかし、米中貿易協議を控えているほか、英国の欧州連合(EU)離脱の行方も依然不透明でリスク警戒感も存続。上昇も限定的となった。

ユーロ・ドルは、1.1184ドルまで下落後、1.1216ドルまで反発し1.1195ドルで引けた。ユーロ圏の2月生産者物価指数が予想を下回り(ECB)が当面低金利政策を維持することが正当化されるとの見方にユーロ売りが継続。その後、英国のメイ首相が行き詰まり打開を目指し超党派の協議を提案したとの報道で一時ユーロのショートカバーが加速した。

ユーロ・円は、124円48銭まで下落後、124円86銭まで反発。

ポンド・ドルは、1.3016ドルから1.3132ドルまで上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱方針が定まらず、マクロン仏大統領やバルニエEU首席交渉官が「合意ない離脱の可能性が非常に強まった」と警告するとポンド売りが加速。その後、メイ首相が緊急声明を発表、行き詰まり打開を目指す超党派の協議を提案したとの報道で、ポンドのショートカバーが加速。

ドル・スイスは、0.9999フランから0.9972フランまで下落した。


■NY原油:続伸で62.58ドル、供給ひっ迫懸念

NY原油先物5月限は反発(NYMEX原油5月限終値:62.58 ↑0.99)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日比+0.99ドルの62.58ドルで通常取引を終えた。

石油輸出国機構(OPEC)による減産、米国の石油生産量減少、停電の影響でベネズエラの石油輸出港が操業停止しているとの報道で供給ひっ迫懸念が強まった。また、米国の追加制裁でイランの石油供給にも影響が出る。一方で、米中の製造業が予想を上回り需要減の懸念は後退した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  28.87ドル   +0.33ドル(+1.16%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.70ドル   +0.17ドル(+0.39%)
ゴールドマン・サックス(GS)197.50ドル  +0.76ドル(+0.39%)
インテル(INTC)        54.36ドル   -0.15ドル(-0.28%)
アップル(AAPL)        194.02ドル  +2.78ドル(+1.45%)
アルファベット(GOOG)    1200.49ドル +6.06ドル(+0.51%)
フェイスブック(FB)     174.20ドル  +5.50ドル(+3.26%)
キャタピラー(CAT)      140.19ドル  -0.06ドル(-0.04%)
アルコア(AA)         28.54ドル   -0.92ドル(-3.12%)
ウォルマート(WMT)      96.94ドル   -0.88ドル(-0.90%)
スプリント(S)         5.62ドル   0.00ドル(0.00%)

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