【売り】資生堂(4911)直近高値圏での攻防続くが先を見据えて売り増しが吉か◆あすなろ投資顧問 加藤あきら◆

著者:加藤あきら
投稿:2019/02/15 08:25

直近高値圏での攻防続くが先を見据えて売り増しが吉か

業種:化学
時価総額:28744.0億円
PER:41.19倍
PBR: 6.08倍

 化粧品の国内大手で基幹ブランド「SHISEIDO」の他に、消費者にも馴染みが深いスキンケア、コスメ、パーソナルケア、ヘルスケアなど幅広い商品領域でブランド展開し、海外展開を加速。その半面、多ブランド展開で注力分野が絞り切れずに競合比で利益率での見劣りが目立つ。

 先週末発表の本決算においては前期比で営業利益152.8%増の超絶決算で着地。今期もさらに+10%を上回る2ケタ増を見込んだ上で、さらに配当に15円上乗せの増配発表に隆盛を極めた感が漂う。中長期戦略「VISION 2020」に基づく売上高1兆円超、さらに営業利益1000億円超を前倒しで実現させたことからも、投資家からの評価が高まる一方で、営業CFの伸びは生産ラインのフル稼働からも頭打ちとなる可能性が出始めている。

 こちらの銘柄も決算を織り込んで粘り腰を見せたが、昨日になって短期筋の買い疲れ感が露呈。紹介の度に踏み上げ商状となった同銘柄も、チャート形状は足元でダブルトップとなり、やはり7400円付近の壁は厚い。地合いに支えられて売り方の買い戻しで吊り上げられた株価は自らの重みで沈んでいくこととなるだろう。実質的な影響は限られようが、昨日の米国の12月小売売上高の予想以上の下振れは少なからず米中ともに消費市場の冷え込みを映しており、今は先を見据えて売りポジションも持っておくことが必要な局面と言えるだろう。
配信元: 達人の予想

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