米中協議への期待でドル円の買い続く 110円は簡単では無さそう=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/01/19 02:13

 NY時間の昼になってドル円の買いが続いており、109.80円近辺まで上げ幅を伸ばしている。きょうドル買いが優勢となっており、ドル円も買い戻しが強まっている模様。米中貿易協議への期待から市場では、リスク選好の雰囲気が強まっており、株高、米国債利回り上昇の中、ドル買いが続いているようだ。

 前日はムニューシン米財務長官の提案で、市場に落ち着きを取り戻させるために中国への関税引き下げを米当局者が検討と伝わっていた。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が議論に加わってないこともあり、懐疑的な見方もあるが、市場は期待を高めている。

  そのほかきょうは、1月初旬の米中次官級協議で中国が、貿易不均衡解消に向けた道筋を示したと伝わっている。中国は毎年1兆ドル超輸入を増やし、6年後の2024年には貿易赤字を解消する計画を示した。ただ、米国側は中国の提案を懐疑的に見て、更に迅速な不均衡解消を求めたと伝えていた。両方とも疑問符付きではあるが、市場は期待感を高めているようだ。

 弱い決算や米経済指標が伝わっていたものの、ドル円は下押すことなく上値追いを続けている。

 大きな心理的節目である110円を試しに行くか注目されるところではあるが、110円に近づくと、輸出企業やオプション絡みの売りも相当程度並んでいそうで、簡単では無さそうだ。

USD/JPY 109.78

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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