欧州通貨買いでドル円は戻り売り 21日線水準は維持=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/12/13 01:36

 ドル円はNY時間に入って戻り売りが優勢となっており、一時113.15円付近まで下落する場面も見られた。きょうの為替市場はここ数日の動きとは逆に、欧州通貨の買い戻しが優勢となっており、相対的にドル売りが優勢となっている。その動きにドル円も上値を重くしてるようだ。欧州通貨はユーロ、ポンドとも材料が出ており買い戻しを強めている。特にメイ英首相の保守党党首としての不信任投票がきょう実施されるが、メイ首相が過半数獲得しそうな情勢で、ひとまず安心感に繋がっている。

 ただ、ドル円は狭い範囲での値動きに留まっており下値も底堅い。きょうはトランプ大統領の発言を受けて米中貿易協議に関して楽観的な見方が強まり米株が大幅上昇している。

 トランプ大統領は、ファーウェイのCFOがカナダで逮捕された問題について、米国の安全保障と米中貿易協議の進展に資するなら、米司法省に介入する考えを示した。交渉の材料になる可能性があり、進展次第では釈放される可能性もあると述べている。また、中国が米国から大量の大豆を購入し始めたことを明らかにしたほか、自動車については、中国が近く米輸入車への関税を40%から15%に引き下げるとの見方も示した。

 そのほか、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、中国が外国企業に対する市場開放を拡大する方向で取り組んでおり、これは「中国製造2025」の計画変更を示しているとも伝えていた。

 ドル円は、本日113.20円付近に来ている21日線水準は維持されている状況。ただ、上値が重い状況に変化はない。

 朝方、米消費者物価指数(CPI)が発表になっていたが、コア指数で前年比2.2%と前回よりは高い水準であったが、2%付近から上振れる気配まではない。CPIは、FRBが政策目標として参照しているPCEデフレータよりは若干高めに出る傾向があるが、米インフレは概ね、FRBの目標である2%付近での推移といったところ。

USD/JPY 113.22

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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