株安や原油安で円相場が神経質に振れる=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/12/06 21:35
 6日のロンドン市場は、円相場が神経質に振幅。欧州株の下落や原油先物が急落を受けてリスク回避の円買い圧力が先行した。ただ、米債利回りの上下動に反応する面もあり、値動きは複雑。ドル円は112円台後半から一時113円台乗せも再び112円台後半へと下押し。ユーロドルは1.13台前半で下に2往復。ポンド円は対ユーロでは買い戻しが入り、比較的底堅い。一方で、OPEC総会が開催されるなかでNY原油先物が一時50ドル台前半まで一時急落。豪ドルやカナダドル相場を圧迫した。株安の背景には、中国ファーウェイの副会長逮捕に関連した米中貿易摩擦の再燃への警戒感がある。この時間帯は主要な経済統計発表はなく、リスク動向をにらんでの取引だった。足元では円買いの動きは落ち着いてきており、NY市場待ちとなっている。

 ドル円は112円台後半での取引。東京午後に112.58レベルまで下押しされたあと、ロンドン朝方には米債利回りの反発とともに113.15近辺まで買われる場面があった。しかし、欧州株や米株先物が大幅安となるなかで、米債利回りの上昇も一服。ドル円は再び安値付近まで下押しされた。上値の重さが目立つ上下動となっている。

 ユーロドルは1.13台前半での取引。ロンドン朝方には1.1350近辺から1.1321レベルまで軟化して安値を更新した。その後は下値も堅く1.13台前半で2往復。方向感に欠ける取引となっている。ユーロ円も128円を挟んで上下動。下値は127.68レベル、上値は128.20レベルまでの値動き。イタリア予算に関して、政府は財政赤字目標が2%を下回ることには難色を示していると報じられている。イタリア債利回りが上昇しており、ユーロの上値を抑えた面もあったようだ。対ポンドではユーロは軟調に推移している。

 ポンドドルは1.27台半ばでの取引。ロンドン序盤に1.2700レベルまで下押しされたあとは、足元で1.2759レベルまで反発した。ポンド円は143.25レベルを安値に143.90近辺まで反発。ユーロと比較すると底堅い動きを示している。EU離脱関連では目立った報道はみられず、前日の下げに調整が入る格好となっている。ユーロポンドは0.89台をやや下回る動き。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

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