午後:債券サマリー 先物は大幅反発、米中摩擦の激化や地政学リスクを意識

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/12/06 16:34
 6日の債券市場で、先物中心限月12月限は大幅反発。日経平均株価が大幅安となるなか、安全資産とされる債券を選好する動きが強まった。

 この日の東京市場がリスクオフ地合いとなったのは、「カナダ司法省が米当局の要請を受け、中国通信機器最大手である華為技術(ファーウェイ)幹部をイランへの違法輸出の疑いで逮捕した」ことや、「米CNNテレビが、北朝鮮が北部山岳地帯で長距離弾道ミサイル基地を拡張している可能性があると報じた」と伝えられたことがきっかけ。これを受けて米中摩擦の激化や地政学リスクが意識され、債券先物は一時151円82銭と中心限月の日中取引ベースで16年11月以来の高値水準まで買われた。引けにかけては高値警戒感からやや上値が重くなったが、休場明けとなる今晩の米株式市場の懸念などが下支えとなった。なお、この日に実施された流動性供給入札(対象:残存期間15.5年超39年未満)の応札倍率は、2.09倍と前回の1.84倍を上回った。

 この日の先物12月限は151円51銭で始まり、高値は151円82銭、安値は151円45銭、終値は前日比21銭高の151円65銭。出来高は6兆4882億円に膨らんだ。

 現物債市場では、10年債の利回りが一時0.040%と7月20日以来の水準に低下。その後はやや押し戻され、前日比0.015%低下の0.050%で推移した。午後3時過ぎ時点の20年債の利回りは前日比0.005%低下の0.565%、30年債は同横ばいの0.790%だった。


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