■株主還元策
キャンバス<4575>は研究投資を優先しており、これまでのところ株主配当は実施していない。
同社と株主との関係を付しておくと、同社の時価総額は3,605百万円、発行済株式数555万株(10月19日時点)と、小さな創薬バイオベンチャーの実態から見ると大きな企業価値を形成している。とはいえ、米国の創薬バイオベンチャー(同社と同様に臨床試験段階の抗がん剤候補化合物を複数保有)の時価総額をベンチマークすると、時価総額100~150億円程度になり、同社の3~5倍の株主価値を有している。米国であればもっと高く評価されているかもしれない。
また、同社の株主数の95%以上が個人株主(株式数構成でも70%超が個人株主)であり、裏を返せば、安定株主が少ないことが課題でもある。一方で、上場直後から保有し続けている個人株主も少なくないと聞いており、一部の株主からの厚い信頼を得ていると推察できる。同社は上場10年目を迎えるが、複数の自社開発品(CBP501、CBS9106)の臨床試験の成果を得ることで、世界のがん治療へ大きなインパクトを与え、そして、企業価値を高めて株主へ還元できることを、期待してやまない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
<MH>
キャンバス<4575>は研究投資を優先しており、これまでのところ株主配当は実施していない。
同社と株主との関係を付しておくと、同社の時価総額は3,605百万円、発行済株式数555万株(10月19日時点)と、小さな創薬バイオベンチャーの実態から見ると大きな企業価値を形成している。とはいえ、米国の創薬バイオベンチャー(同社と同様に臨床試験段階の抗がん剤候補化合物を複数保有)の時価総額をベンチマークすると、時価総額100~150億円程度になり、同社の3~5倍の株主価値を有している。米国であればもっと高く評価されているかもしれない。
また、同社の株主数の95%以上が個人株主(株式数構成でも70%超が個人株主)であり、裏を返せば、安定株主が少ないことが課題でもある。一方で、上場直後から保有し続けている個人株主も少なくないと聞いており、一部の株主からの厚い信頼を得ていると推察できる。同社は上場10年目を迎えるが、複数の自社開発品(CBP501、CBS9106)の臨床試験の成果を得ることで、世界のがん治療へ大きなインパクトを与え、そして、企業価値を高めて株主へ還元できることを、期待してやまない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
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