株式市場が現局面を乗り切れるかがドル円の鍵＝ＮＹ為替チェック

　ＮＹ時間の昼になってドル円は１１２円台前半での推移となっている。米株に再び売りが強まっており、ダウ平均が一時５４８ドル安まで急落する中、ドル円も戻り売りが強まった。瞬間ではあるが１１１円台に下落する場面も見られている。ただ、米株の下げが一服してきたことでドル円は１１２円台を維持している状況。

　株式市場が落ち着くかどうかが最大の焦点。既に２月の調整と同程度の下落となっていることから、きのうまでは下げ一服への期待感も出ていた。しかし、中国当局による支援が伝わったことで急速に反転していた中国株が買戻しの流れを維持できずにきょうの中国株が大幅反落したことで、全体的に下げ一服感への期待が一気に後退している。

　バランスを崩していたところに、きょうのキャタピラーや３Ｍの決算がネガティブな内容だったことから失望売りが加速したようだ。

　年末にかけてのドル資金への旺盛な需要も期待される中、ドル円は底堅い展開も期待されるものの、ひとまず株式市場が、現局面を乗り切れるかがドル円の鍵となりそうだ。

USD/JPY　112.23

minkabu PRESS編集部　野沢卓美