10日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で4日続落、アップル関連に売り

配信元:フィスコ
投稿:2018/09/10 18:00
週明け10日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比360.05ポイント(1.33%)安の26613.42ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が125.92ポイント(1.19%)安の10433.62ポイントとそろって4日続落した。約1年2カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は929億600万香港ドルにやや縮小した(7日の売買代金は1105億2700万香港ドル)。

米中貿易戦争の激化を警戒。中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第3弾(中国製品2000億米ドル相当を対象に25%の追加関税を課す)が発動される可能性が高まるなか、トランプ米大統領はメディアのインタビューに対し、「2670億米ドルの追加関税を課すこともできる」とコメントした。すでに発動された500億米ドル分と検討中の2000億米ドル分を合わせれば、総額5170億米ドル相当となり、中国からの全輸入品にあたる。中国側の反発は必至だ。

ハンセン指数の構成銘柄では、アップルに部品供給する光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)がそれぞれ4.3%安、3.6%安と下げが目立っている。米国の制裁関税第3弾にアップル製の一部製品が対象となっていることが判明し、部品納入が縮小するとの不安が強まった。時価総額上位の金融株も軒並み売られている。

半導体セクターも安い。華虹半導体(1347/HK)が12.8%、上海先進半導体製造(3355/HK)が5.4%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.4%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.7%ずつ下落した。

海運・港湾セクターもさえない。中外運航運(368/HK)が4.6%安、中遠海運発展(2866/HK)が4.5%安、中遠海運HD(1919/HK)が3.9%安、太平洋航運集団(2343/HK)が2.3%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.7%安、招商局港口HD(144/HK)が2.2%安で引けた。

非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターも売られる。中国アルミ(2600/HK)が3.5%安、江西銅業(358/HK)が2.5%安、中国建材(3323/HK)が8.5%安、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が7.0%安、鞍鋼(347/HK)が3.5%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.6%安と値を下げた。

本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.21%安の2669.48ポイントで取引を終えた。運輸関連が安い。ハイテク株、消費関連株、自動車株、医薬株、セメント株、軍需関連株、金融株なども売られた。

【亜州IR】

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