今日の為替市場ポイント:日銀の金融政策見極めで様子見が続く可能性

配信元:フィスコ
投稿:2018/07/30 08:18
27日のドル・円相場は、東京市場では111円25銭から110円92銭まで下落。欧米市場でドルは111円25銭から一時110円80銭まで下落し、110円99銭で取引を終えた。

本日30日のドル・円は、111円を挟んだ水準で推移か。日本銀行金融政策決定会合の結果が判明する明日31日までは、ドル・円の取引は様子見の状態が続くとみられており、目先的にリスク選好的な円売りは抑制される見込み。

日本銀行は、今回の金融政策決定会合でこれまで行なってきた大規模な金融緩和の副作用(金融機関の業績悪化や日本国債の運用難など)に対応するため、現行の金融政策を調整するとみられている。ほとんどの市場関係者は、日銀は現行の金融政策を維持すると予想しているが、声明文に金融緩和策の長期化による副作用がこれ以上ひどくならないように配慮するなどの文言を加えるのではないか?との声が聞かれている。

日銀は長期金利水準に一定の変動幅(下限0%近辺から上限0.1%程度まで)をもたせることも検討すると予想される。ただ、日銀は金融緩和策の調整によって為替相場が円高方向に大きく動くことを警戒しているとみられる。このため、今回の措置が金融緩和策からの出口政策につながるものではないことを金融市場に明確に伝える可能性がある。


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配信元: フィスコ