8日の中国本土市場概況:上海総合1.4%安で続落、時価総額上位の金融株が下げ主導

配信元:フィスコ
投稿:2018/06/08 16:53
8日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比42.35ポイント(1.36%)安の3067.15ポイントと続落した。上海A株指数も下落し、44.45ポイント(1.36%)安の3212.37ポイントで取引を終えている。

米中貿易摩擦の激化を警戒。取引時間中に公表された5月の中国貿易統計で、対米貿易黒字が前月から拡大していたことが分かった。通商協議では対中貿易赤字の削減も焦点となっているため、米国側の圧力が強まることは必至とみられている。指数は下げ幅を徐々に広げた。

時価総額上位の金融株が下げを主導。中国工商銀行(601398/SH)が1.9%安、中国農業銀行(601288/SH)が1.9%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.8%安とそろって反落した。不動産株も売られる。保利地産(600048/SH)が1.7%安と反落した。景気動向に敏感な資源・素材株、インフラ関連株、海運株、消費関連株なども下落が目立っている。

半面、第5世代(5G)ネットワーク関連の一角は物色された。剣橋科技(603083/SH)が3.3%高、共進(603118/SH)が2.4%高、超訊通信(603322/SH)が2.1%高と上昇している。ロス米商務長官が7日、中国通信機器メーカーの中興通訊(ZTE:000063/SZ)に対する制裁措置を解除すると発表。同社が米国企業との取引が可能になるため、関連業者にもプラスになると連想された。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が1.14ポイント(0.37%)安の308.63ポイント、深センB株指数が5.59ポイント(0.50%)安の1122.77ポイントで終了した。


【亜州IR】

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