『どちらに放れるか?』がポイントも、しばらくは“休憩”…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/04/27 10:55

◆“上値期待”は根強いが…

※ご注意:予想期間は4月28日と表示されていますが、本日(4月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“三役好転”を背景にして「さらなる上値追い」も期待された昨日ですが、やはり“100週移動平均線(昨日は109.464円)”、そして“日銀短観の想定レート(109.66円)”と合致する“週足・一目均衡表基準線(同109.683円)”が意識されました。
3日ぶりに米10年債利回りが3.00%より下に押し戻されて引けたこともあり、上値は押さえられました。

◆一方で“下値の堅さ”も意識され続け…

一方で米決算発表は好調を続け、NYダウは一時300ドル超の上昇を見せました。
“リスク回避⇒円買い”との思惑はさらに後退している感があり、“下値の堅さ”は意識され続けています。
つまり『(109円前半から)どちらに放れるか…?』がテクニカル上の注目ということになります。

◆イベント次第だが、いましばらくは“休憩”は続く…!?

一方で本日は、“イベント盛りだくさん”というスケジュール感です。
「南北首脳会談」は“非核化に向けて前進⇒さらなるリスク回避後退⇒円売り”が期待されますが、結果は出るまでわからないのが常です。
「日銀金融政策決定会合」は“据え置き⇒無風通過”と見られるものの、反対票を投じ続ける“片岡審議委員の動向次第”という面があるのも否めないところです。
さらに国内勢には「連休(GW)を控えた週末」というスケジュール感であり、3%に乗せた米10年債利回りには「目先の達成感」への思惑が見え隠れします。

「大きな流れは変わらない」「基本は押し目買い」とは考えますが、昨日記した「110円トライ前の休憩(膠着もしくは利益確定売り)」は“もう少し続く”と見て、週末のマーケットに対峙したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.038(1/8~3/23の61.8%戻し、大台)
上値4:109.924(週足・一目均衡表先行スパン下限、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:109.777(2/8高値)
上値2:109.683(週足・一目均衡表基準線、日銀短観想定レート、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:109.456(4/25-26高値、100週移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:109.304
下値1:109.068(4/26安値、大台、ピボット1stサポート)
下値2:108.906(100日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値3:108.779(4/25安値、20週移動平均線)
下値4:108.708(ピボットローブレイクアウト)
下値5:108.543(4/24安値、4/17~4/25の38.2%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:11 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想