このような暴落が起こるのは、時間の問題といえました。日米ともに金余りの中で、一方的な上昇が続いていたからです。金融緩和が株価上昇の背景ですが、先週末の1月雇用統計の強い結果を受け、長期金利が2.8%台へ上昇し、2018年度の利上げ回数が年3回から4回へと利上げペースが加速する見通しとなったことで、金融緩和はいったん終わったとの見方から、売りが売りを呼ぶ展開となり、昨日のNYダウは、一時▼1597ドルの23923ドルまで下落しました。
本日の日経平均は、前場は▼415円の22267円で寄り付くものの、昨日のシカゴの日経先物は▼1245円の21405円となっていたことで、すぐに下げ幅を拡大し、前引けは▼1194円の21481円となりました。後場になると円高に加え時間外での米株式先物が大幅安となっていることで、さらに下げ幅を拡大し▼1604円の21078円まで下げて、大引けは▼1071円の21610円となりました。
昨日の今週の予測の中で、1つのシナリオとしてトランプ相場の始まりを基点にして、直近のピークまでの上昇幅の1/3押しを目指すとしました。つまり
NYダウ 2016年11月4日 → 2018年1月26日 上昇幅 1/3押し
17883ドル → 26616ドル 8733ドル 23705ドル
日経平均 2016年11月9日 → 2018年1月23日
16111円 → 24129円 8018円 21457円
(上下動して1/3押しを目指すとしましたが、急落して一気に1/3水準まで暴落しました)
日経平均は、近々大きな下げは想定できました。その理由は、日経平均が上昇してきたといっても株式市場全体が底上げしてきたのではなく、インデックスに絡んだ指数に影響を与える値ガサ株が中心の上昇相場でした。ファーストリテイリングを代表するような値ガサ株が日経平均の指数を引っ張っており、昨年のコメントで、このような値ガサ株による急上昇は、それが止まるキッカケ次第で今度は値ガサ株中心の急落相場になるので注意が必要だとしました。但し、1/3押しを目指すにしろ、上下動してと思っていましたが、NYダウの急落に連動して一気に下落となりました。反発するところはどこなのかといっても日経平均自体では、自律反発できませんのでNYダウの下げ止まりを待つということになります。
トランプ相場をスタートとする上昇相場の1/3押しという数字に対して、昨日のNYダウは23923ドルまで下げ、1/3押し水準の23705ドルまで、あと200ドル強まで接近というところにきました。但し、時間外では到達して、さらに下げています。日経平均は前場は1/3押しの21457円に近い21487円とほぼ到達しましたが、後場になると時間外取引でアメリカ株式の下げを織り込む形で21000円台まで下落し、終値は▼1071円の21610円となりました。
この水準でいったん反発してもおかしくありませんが、それは上述したようにアメリカ株式次第となります。もう一段下があるとすれば、すぐ下に38.2%押しというのがあり、その下は1/2押しがあります。
1/3押し 38.2% 1/2押し
NYダウ 23705ドル 23280ドル 22250ドル
日経平均 21457円 21067円 20120円
現水準
※本日の日経平均の動きは、ザラ場では38.2%押し(21067円)とほぼ近い21078円まで下げて終値は21610円とほぼ1/3押し水準で引けました。NYダウは、時間外では38.2%押し水準をつけています。可能性としては、目先、下値をつけたかもしれません。そうだとすれば明日は自律反発も考えられますが(NYダウが反発した場合)自律反発のあとは、再び今回の安値に対する2番底の動きが出てくるのがふつうですので、買い損なった人は、反発後の下げを待つスタンスとなります。さらに下げるとしても1/2押し水準がいいところだと思われます。
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(指標)日経平均
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