相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2018/02/02 18:44

(6508)明電舎

 四季報によると、半導体製造装置向け電子機器が好調。海外鉄道や内外の製造業向け電力機器上向き。水処理も回復基調。長雨で保守サービスの伸び鈍化あるが許容範囲。営業増益。配当性向30%。19年3月期は海外鉄道と製造業向け、保守サービスが牽引。EV・PHV用モーターインバーターは量産実績と生産自動化を武器に日系や中国系の新車種採用を働きかけ。

 2017年10月31日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+13%の100億円、経常利益+15.7%の95億円の増収・増益の見通し。

※重電5位で発電、変電、制御機器、水処理関連設備や自動車用試験装置に強み。人手不足解消関連として無人搬送車も手掛ける。

 2012年11月12日の246円を安値にアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成、この中で2014年4月2日の467円を高値に、いったん調整入りとなり、上昇トレンド(A)を切って2015年1月21日の339円、9月30日の338円とダブル底の形をつくり上昇となりました。この上昇の形が上値で、2015年12月7日の502円、2016年2月1日の527円、3月23日の533円、4月20日の555円ときれいな順上げの4つの山を形成し、そこから急落のパターンとなりました。その後、2016年8月3日の295円、11月9日の306円と2点底をつけて上昇トレンド(B)へ転換しています。この中で柴田罫線では、365~422円のボックス圏の動きとなり、9月6日の362円を安値に反発となってボックス圏を上放れし、今年の1月11日に491円の戻り高値をつけて押し目を形成しているところです。
 

 

(2398)ツクイ

 四季報によると、新店純増ペースは32(前期30)と加速。サービス付き高齢者住宅は均衡圏にとどまるが、収益柱のデイサービスが中重度者対応など加算算定し順調増。有料老人ホームも入居率改善。連続最高益・増配。19年3月期はデイサービスを軸に続伸へ。地域包括ケアの拠点として、コンビニ店舗内の介護相談窓口を開設。ローソンと連携し埼玉、大阪の4店で実験段階。

 2017年11月6日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+35.4%の51.42億円、経常利益は+23.9%の48.02億円の増収・増益の見通し。

 2015年2月5日の409円(分割前819円)を安値とする上昇トレンド(A)の中で、2016年7月1日の928円をピークに、いったん調整入りとなりました。上昇トレンド(A)を切って8月19日の610円、2017年4月20日の598円と2点底をつけて急角度の上昇となり、12月22日に1085円でピークとなり、現時点では日経平均の下落につれて急落となっています。この水準から下はリバウンド狙いとなります。
 

 

(5363)TYK

 四季報によると、国内は客先生産好調で鉄鋼向け、新素材とも伸長。海外は米国、アジアジリ貧も欧州が堅調維持。後半は原材料高騰で失速するが、前半の原価上昇が想定下回り、前号比で営業益上振れ。19年3月期は国内鉄鋼向けが牽引し、営業増益続く。炉内の水素濃度を瞬時に測定できる直接挿入式センサーを鉄鋼メーカーなどへ試験納入。配当性向は20%を意識。

 2017年11月14日発表時点、2018年3月期本決算予想は、営業利益+34.7%の17.9億円、経常利益+42.9%の21.3億円の大幅増収・増益の見通し。8月10日時点、11月14日に上方修正。業績は過去最高益更新の視野に入っています。1株利益30円、1株純資産600円を考えると割安感もあります。

 2012年10月15日の143円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場を受けて、2013年9月25日の323円まで上昇。しかし、ここが長い上ヒゲとなって終値271円を基点に下降トレンド(A)入りとなりました。この中で2016年6月24日の139円で底打ちとなり、2017年4月12日の184円を安値に大幅上昇となり、9月1日の391円まで上昇し、ここから9月6日の331円まで押し目を入れたあと、もみあいながら上値、下値を切り上げる展開となっています。直近では、昨年の10月19日の357円を安値に上昇トレンド(C)を形成し、この中で11月22日に531円の高値をつけ、12月5日に398円まで押し目を入れ戻りを試しているところです。
 

 

(6938)双信電機

 四季報によると、半導体装置や工作機械へノイズフィルター等快調。通信機器関係も米国無線LAN、欧州車向け軸に浮上。間接費減もあり前号より営業黒字化幅拡大。弁護士費用特損減。増配。19年3月期は半導体装置向け流動的でも無線LAN向け加速。ノイズ測定から対策提示し受注促進。無線LAN新規格『11ac』は国内普及準備。18年80周年もあり中期展望も課題。電気:産業機械、情報通信機械。

 2018年1月30日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益は黒字転換の5億円、経常利益も黒字転換の5億円の見通し。

 2012年11月14日の280円を安値にアベノミクス相場にサポートされて、ゆるやかな上昇トレンド(A)となり、この中で2015年1月30日に440円の高値をつけました。しかし、業績不調となって短期の下降トレンド(B)へ転換し、この中で2016年2月18日の249円で底打ちし、その後は250~307円のレンジ(C)の動きに移行しました。この中で2017年7月5日の295円を安値にボックス(C)を上放れして7月31日に388円まで上昇し、押し目をつけたあと業績の黒字転換予想をもとに急上昇となり、10月26日には1267円の高値をつけました。ここをピークに11月15日の666円まで下落し、ここから11月20日に970円まで反発し、再び751円まで下げてもみあい、今年の1月26日に825円で買転換となっています。
 

 

(7238)曙ブレーキ工業

 四季報によると、米国はコンサル・輸送費剥落で黒字化。中国摩擦材やインドネシア小型車用、欧州メーカー用牽引。国内賞与増や欧州立ち上げ負担こなし増益、復配か。19年3月期は堅調な中国、増強した米国が牽引。軽量化した電動パーキングブレーキ開発終え営業始動。産機事業は現売上100億円を20年度3倍計画。鉄道車両挙動監視装置等を拡大。継続前提に重要事象。

 2017年11月6日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+89.4%の80億円、経常利益+662.2%の58億円と大幅に回復の見通し。

 電気自動車の普及を受けて電気信号で動きを制御する電動ブレーキを開発との報道で人気化。今後も注目。

 2014年5月8日の542円を高値とする下降トレンド(A)の中で、2015年9月7日の325円まで下落後、10月9日の404円まで反発するものの、ここから角度の大きい下降トレンド(B)へ移行しました。この下降トレンド(B)の中で、2016年8月18日の178円で底打ちとなって上昇トレンド(C)へ転換し、2017年5月16日の414円、8月4日の407円、10月5日の394円と三尊天井をつくって上昇トレンド(B)をいったん下に切りました。12月19日の304円を安値にもみあって、1月9日に338円で短期の買転換となっています。可能性としては業績次第のところもありますが、300~400円のボックス圏の動きが考えられます。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム