週後半までは、19100~19500円の中でもみあうが
週末は115円台の円安で年初来高値更新
先週は、週末に日本はメジャーSQ、アメリカは雇用統計を控えているため様子見から上値は限定的で、まずは19500円台固めとし、3月利上げが確定的になってきているにもかかわらず、ドル高・円安がそれほど進まないため利上げをある程度織り込んでいる可能性があるとしました。そのため一方的なドル高・円安ではなく日米金利差拡大期待で、ゆっくりした円安を期待し19500円をこえることができなければ目先は再び19100~19500円の中でのもみあいを想定しました。
結果的に、週半ばまでは3月利上げ確定が高まりNYダウは軟調となり、為替は10年物国債が上昇するわりにはドル高がそれほど進まなかったことで19100~19500円の中のもみあいとなり、週末になると為替が115円を突破したことを好感し19604円となって年初来高値を更新して引けました。
6日(月)は、北朝鮮が日本海に4発のミサイルを発射したことで地政学的懸念から一時▼128円の19340円まで下げ終値は▼90円の19379円となりました。7日(火)はアメリカ株安と手がかり材料不足から▼34円の19344円と続落し、8日(水)もアメリカ株式の軟調さを嫌気し、一時19198円まで下げ▼90円の19254円と4日続落となりました。9日(木)になるとFOMCでの利上げ期待が高まり為替が1ドル=114円台後半への円安となってきたことで△64円の19318円と5日ぶりの反発となりました。10日(金)になると3月利上げの確定への可能性がますます高まったことで、ドルが115円を突破して115円台前半まで円安が進み、これを好感して日経平均は約2ヶ月ぶりに1月4日の昨年来高値19594円を更新する△286円の19604円で引けました。為替が目先は1ドル=115円を突破できないのではないかということで日経平均は19100~19500円の上限をぬけることが難しいと想定していましたが、一気に115円を突破してしまいました。
10日(金)のアメリカ市場では、注目の2月雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想の20万人を上回る23.5万人増と強い結果を示し、失業率も4.8%から4.7%とさらに改善したことで、これを好感してNYダウは△44ドルの20902ドルと続伸しました。来週のFOMCでの利上げはほぼ確定したとの見方ですので株式市場は利上げのマイナス要因を織り込んだことになります。一方で債券は買い戻されて利回りは低下しましたので来週のFOMCで利上げが決定されても円安が一段と進むのかはわかりません。為替は115.51円まで買われたあと引け値は114.76円となっており、シカゴの日経先物も▼25円の19445円で引けています。
FOMCでの利上げ発表後に注目。19668円を終値でぬけられるかどうか
今週は、週始めは先週末の△286円の19604円という大幅上昇の反動や、日本の引け後のアメリカ市場では2月雇用統計は予想を上回ってアメリカ株式は堅調だったものの為替は再び114円台となっていることで利益確定売りから始まりFOMCまではもみあいとなり、その後は利上げ決定を受けて為替がどう動くか注目となります。FOMCの利上げ後のスタンスが次の追加利上げに積極的ならば日米金利差が意識されてドル買い・円売りの流れが継続することになり、日経平均は3月2日のザラ場での年初来高値19668円を終値でぬいてくると2万円が意識されてくることになります。次の利上げのペースが遅ければ3月利上げが織り込まれてしまっていますので、ドル・円相場はもみあいとなって日経平均の強力な後押しとはなりにくくなります。その場合は3月期末の決算対策売りで上値が抑えられ、中小型株や材料株中心の相場となる可能性があります。
相場の環境要因としては、15日のオランダの議会選挙で反EU、反移民を掲げる極右政党「自由党」が勝利すれば欧州政治不安となり、世界の株式市場にとってはマイナス要因となります。基本的には今週は為替に大きな変動がない限り目先の下値は先週末のオプションのSQ値19434円が下値サポートとなりそうです。もしFOMCの利上げの発表が目先「材料出尽し」となればドル売りのキッカケになることも考えられます。
本日13日(月)は、朝方は為替が114円台後半の円高となっており利益確定売り先行となって一時▼73円の19531円まで下げました。しかし売り一巡後は為替の円高も一服していることでプラスに転じ△51円の19656円まで上昇し、後場は小高い水準でのもみあいとなり△29円の19633円で引けました。終値では連日の高値更新となりましたが、出来高14億7180万株、売買代金1兆7724億円と低水準でした。FOMCでの利上げ後の動きを待つ状況となっています。
楽観的にみれば、チャートは今年の始めからのもみあいを上放れして2万円に向かう動きを示してきていますが、日経平均は自律で動けるのではなくNYダウや為替のサポートが必要となっています。そう考える場合NYダウがすぐに上昇する状況にあるのかどうかをみる必要があります。NYダウのPERは21.3倍と世界的に平均である15倍前後を大きく上回っています。つまり割高となっているわけですが、これが割高でないとみられるためには来期のアメリカ企業の業績が大幅に改善する必要があります。今のところトランプ政策への期待がそれをサポートしているということです。この期待が現実の政策で困難となればアメリカ株式の先行きは不透明になってきます。当然、日本株式も連動することになります。又、今年の相場環境を考えると北朝鮮問題、中国とロシアの領土拡張主義、EU離脱問題、韓国大統領の罷免など、世界情勢が不透明さを増しています。いつ何が起こってもおかしくない状況です。このような場合の投資は長く保有するのはリスクがありますので利益がのったら確実に利益確定することが重要です。逆に年2~3回のチャンスを狙うスタンスでは暴落こそ最高のチャンスとなります。
出島式ズバ株投資情報ブログ
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(指標)日経平均
先週の予測では、14~15日のFOMCでの3月利上げの確定が高まり、ドル買い・円売りの継続が続くため株高が意識されるとしました。ただし利上げはかなり織り込み済みの見方もあり、一気に上昇していくというより19500円台の値固めの動きの可能性もあるとしました。
結果的に、週半ばまでは日経平均は軟調な動きとなりましたが、週後半は3月利上げを織り込む円安の動きとなり週末の3月10日(金)は円が115円台前半までの円安となったことを好感し、△286円の19604円となって、これまでの19100~19500円のもみあいを上にぬけ終値での年初来高値を更新して引けました。
柴田罫線でも三角保ち合いを形成しかかっていたところを上放れの形となっており、円安がさらに進めば2万円を目指す動きとなってきます。
先週末に為替が115円という目先の円安抵抗ラインを突破し、原油価格もフシ目の50ドルを割ってきたことで日経平均も19100~19500円のもみあいを上放れし、終値での年初来高値(1月4日19594円)を更新する19604円で引けました。3月2日の19668円のザラ場での昨年来高値を終値でぬけてくると明確な上放れとなって2万円が意識されてくることになります。
今週は先週末の大幅上昇の反動と為替がアメリカ市場では再び114円台となっていますので、FOMCの利上げ発表(3月15日)後、円安基調となるのかどうか注目となります。
チャート的には煮詰まったところでアク抜けした形ですので、より明確な上放れとなるのかどうかは円安が継続するのかどうかとなりますが、下値はSQ値が19434円でしたので目先これが下値サポートになる可能性があります。
本日13日(月)は、円高が重しとなり利益確定売りに押されて一時▼73円の19531円まで下げましたが、後場になると円高一服となってプラスに転じ△29円の19633円で引けました。
(指標)NYダウ
先週の予測では、イエレン議長を始めとするFRBのメンバーの発言で3月利上げは確実視され、株式市場はかなり織り込んでいるため高値圏でのもみあいを想定しました。
結果的に、週末に2月の雇用統計を控え様子見ムードの中、週半ばまでは材料不足もあって軟調な展開となり、3月6日(月)は▼51ドルの20954ドル、3月7日(火)は▼29ドルの20924ドル、3月8日(水)は▼69ドルの20855ドルと3日小幅の続落が続きました。3月9日(木)には△2ドルの20858ドルと小幅反発し、週末の3月10日(金)は2月雇用統計の強い結果を好感する動きとなって△44ドルの20902ドルと続伸して引けました。来週のFOMCでの利上げ確率は93%となっていますので株式市場は利上げを織り込んだ形といえます。
NYダウは、大統領選以降の大幅上昇に対する警戒感から調整が続いており3月13日前後の提出予定の2018年予算教書の具体的内容に、これまで公約されてきた以上のものがなければ調整の動きは続き、3月14~15日のFOMCでの追加利上げは織り込み済みであり、今後の追加利上げのペースの姿勢がどうなるのか注目となります。追加ペースが早まるようだと株式市場にとってはマイナス要因ですので上値は重たくなります。
(指標)ドル/円
先週は、3月利上げの確実性が高まったことで年内3回の利上げの可能性もあり、結果的に日米金利差拡大が意識されてドル買い・円売りの継続が想定されるとしました。112~115円を基本レンジとしました。
結果的には8日の2月ADP全米雇用報告で雇用者数が予想を大きく上回ったことで3月利上げが確定的となり、10年債利回りが上昇し、114円台後半までドルが買われました。週末の10日(金)は2月雇用統計の非農業部門雇用者数も予想を上回り、失業率も4.8%→4.7%へ改善したことで一時115.51円までドルが買われました。しかしすでに3月利上げは織り込み済みの見方から利益確定売り優勢となって114.76円で引けました。
今週は週前半は、FOMCの利上げ決定の見通しのためややドル買い優勢と思われますが、すでにイエレン議長をはじめ金融当局者が何度も利上げに前向きな発言をしており、ほとんど織り込んでいると思われます。問題はFOMCでその後の利上げペースに対してどういうスタンスをもっているのかが注目となります。次の利上げが遅ければ目先の利上げは織り込んでしまっているのでドル買いは弱まることになりますが、NYダウは2万ドル台を維持しており先高感がありますのでドル買い要因は依然として残ることになります。113~116円のレンジを想定。
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