相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2017/01/27 19:10

(4631)DIC

 四季報によると、国内インキは包装用の需要増。機能性顔料など高付加価値品の伸びと原料安で円高目減りをこなす。土地売却特益ない。17年12月期も包装用、UVなどインキ増勢、好採算の液晶新製品が通期化。原料安効果大きいポリマーの能力増強が寄与。 光輝材、化粧品用など機能性顔料は需給逼迫、増産投資続く。17年本格化する米国の天然色素もライン新設決定済み。

 2016年11月14日発表時点。2016年12月期決算予想は、2015年12月期比で営業利益は+5.7%の540億円、経常利益は8月10日の+6.1%から+10.2%の540億円と上方修正。

 2012年11月14日の1290円(分割前129円)を安値に、アベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成。この中で2015年12月1日に3770円で当面のピークとなり、下降トレンド(B)へ転換しました。この下降トレンド(B)の中で、上昇トレンド(A)を下に切って2016年2月12日の2260円まで下落し、いったん反発してもみあうものの再下落となって7月6日の2037円まで下落しました。ここを底にして反発し、現在上昇トレンド(C)を形成しています。この中で10月14日の3385円まで上昇後、11月9日の2915円まで押し目を入れ、上方修正を受けて再上昇となり、12月9日に3845円で高値更新となりました。目先ここをピークに押し目を形成しています。
 
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(6645)オムロン

 四季報によると、柱のFA機器は中国で新規採用拡大、国内も顧客の投資意欲復調で上向く。ヘルスケア好調。販売施策見直しや部品共通化も進展。だが円高が想定以上に厳しく前号の営業増益予想崩れる。18年3月期は海外軸に血圧計などヘルスケア好調。製造現場データを人工知能で解析する『設備故障予知』の開発に注力。ヘルスケアはeコマース経由の販売が拡大。

 2016年10月27日時点。2017年3月期予想は、2016年7月28日時点より営業利益で-11.7%の550億円、経常利益は-16.3%の550億円と下方修正されましたが、すでに来期に向けて織り込んだ動きとなっています。

 2015年6月2日の戻り高値5900円からの下降トレンド(A)の中で、2016年2月12日の2742円で底打ちとなり、ゆるやかな上昇トレンド(B)を形成していました。この中で7月6日の3045円を安値に下値を切り上げる動きとなって、角度の大きい上昇トレンド(C)へ移行し、11月9日の3645円を安値に上放れとなり、12月8日に4660円まで上昇しました。この時点では2015年12月2日の4665円の高値にアタマを抑えられていましたが、12月30日の4435円までの浅い押し目を入れて反発し、1月20日に4730円で再度の買転換となっています。円高にもかかわらずしっかりした動きとなっています。
 
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(3116)トヨタ紡織

 四季報によると、主力車種増産がアジア軸に想定超。円高進行での海外目減りも利幅大きい車種の増産、合理化効果で吸収。前号営業減益予想から一転増益。リストラ特損減。18年3月期はアジア堅調、欧米も改善続く。事業部制移行でシート、内外装、ユニット部品で開発スピード向上に本腰。アイシンとシロキのシート骨格事業譲受は開発で先行、生産技術や製造は順次着手へ。

 2016年10月28日決算発表時点。2017年3月期予想は、前年同期比で10月28日時点で営業利益+16.0%の690億円、経常利益で+22.9%の690億円と7月29日時点より上方修正。

 現在は、2014年10月14日の1045円の安値からの上昇トレンド(A)の中にあります。この中で10月14日の1045円からの短期上昇トレンド(B)を形成し、2015年11月25日の2769円まで上昇。ここを当面のピークにして2016年2月12日の1591円まで下落しました。ここで2月12日の1591円を1番底、4月8日の1674円を2番底として上昇トレンド(C)を形成しています。この中で11月7日の2777円まで上昇後、11月17日の2364円まで押し目を入れ、再上昇となって12月21日に2795円と高値更新し、再び押し目を形成しています。
 
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(6479)ミネベア

 四季報によると、スマホ向けLEDバックライトが下期生産本格化。柱のボールベアリングは過去最高の生産量続く。だが円高目減り。統合費用も増加。営業益続落。転換社債買い戻し償還損62億円発生。減配。18年3月期はミツミと統合で拡大。営業益上向く。株式交換日を17年1月27日と2カ月弱前倒し。岩崎電気に出資、3・83%保有の筆頭株主に。照明分野で提携強化。

 2016年11月2日時点。2017年3月期決算予想は、前年同期比で営業利益-12.5%の450億円、経常利益-5.7%の440億円の減収・減益の見通し。

 この減収・減益予想は、スマートフォン市場の低迷で液晶バックライトの売上減少のため。足元ではスマフォ向け回復中。今後はドローン向けや航空機向けの小型ベアリング需要拡大。1月にミツミと経営統合し今後業務拡大見込める。

 2013年6月7日の328円の安値から大幅な上昇トレンド(A)を形成し、2015年6月2日の2358円でピークとなりました。ここから大幅な下降トレンド(B)へ転換し、2016年2月12日の671円まで下げて反発するものの、3月4日の992円、4月25日の992円と小さなダブル天井となって再下落し、7月8日の614円で底打ちとなりました。ここから上昇トレンド(C)を形成しており、この中で9月1日の1073円まで上昇して、11月9日の886円まで押し目を入れ、12月16日の1210円まで上昇して再び押し目を形成したあと反発しかかっているところです。
 
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(2206)江崎グリコ

 四季報によると、菓子は『ポッキー』等チョコ主力品が販促効き想定超。好採算の冷菓も絶好調。原料安も追い風。営業益上振れ。営業外の受取配当金は減。株売却益ない。18年3月期は国内菓子、タイが好調。増益。タイ冷菓は菓子と相乗効果で出足堅調。インドネシアでも合弁会社が冷菓の製造販売開始。国内は『ギャバ』機能性表示食品化、ストレス低減訴求し拡販。

 2016年11月7日時点。2017年3月期予想は、前年同期比で営業利益は7月29日時点の+16.9%から+31.5%の225億円へと上方修正。経常利益も7月27日の+9.2%から+19.6%の230億円と上方修正しました。

 2014年5月20日の2504円(分割前1252円)を安値とする上昇トレンド(A)の中で2015年8月4日の7300円でピークをつけ、上値を切り下げ下値は5000円水準が抵抗ゾーンとなっています。この中で2016年8月1日の6570円の高値からの下げで12月9日に4885円の安値をつけ、ここから反発となって12月12日に5060円で買転換となって、今年の1月6日に5610円まで戻したあと再下落となっています。日経平均の調整につれ安した形ですが12月9日の4885円に対する2番底の動きといえます。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム