相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2016/09/16 19:03

(6165)パンチ工業

 四季報によると、国内は自動車中心に堅調。好採算の食品や飲料着実。東南アジアとインドも伸長。ただ中国の回復緩慢。10月稼働目指すベトナム工場立ち上げ負担重く、営業益微増止まり。為替差損見込まない。増配。20年度営業益33億円以上計画。欧米の販売体制確立、ベトナム工場軸の生産最適化がカギ。配当性向3割目標。食品や医療用微細加工技術の研究開発に注力。

 8月9日決算発表。2017年3月期予想は、前期比、営業利益+0.7%、経常利益+16.1%と小幅の増収・増益見通しながら2014年3月期から4期連続の増収・増益予想。割安株。

 2014年前半の三角保ち合いの中で、5月22日の828円を安値に上放れとなり、9月29日の1650円、10月21日の1643円でダブル天井のような形となって、下降トレンド(A)にはいりました。この中で今年の2月12日の624円まで当面の底打ちとなり、反発したあとは701円を下値抵抗ラインにして、6月1日の885円まで反発し、700~870円のボックス圏を形成してきています。しばらくはこのボックス圏の中での動きが想定されます。
 
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(6779)日本電波工業

 四季報によると、AVやOA向け低調。ただスマホ用が搭載点数増受け順調。基地局用も中国で堅調。表面波フィルターの寄与拡大。前期原価計上した在庫評価損(6・38億円)も消え営業益急復調。繰税資産計上はない。高付加価値の超小型の水晶発振器TCXOと表面波フィルターの増産投資を今期35億円実施。水晶デバイスの機能を生かしたセンサーは食品検査分野で拡大。

 8月5日決算発表。2017年3月期予想は、前期比で営業利益+107.3%、経常利益+635.3%と5月12日時点の予想と変わらず。

 2014年8月5日の1160円の戻り高値から10月16日の814円を安値に2015年3月27日の1093円まで戻るものの、ここを当面のピークに8月25日の780円まで下落したあとは、少し戻して下向きの先細三角形(A)となりました。この中で今年の2月12日の634円で底打ちとなって、上放れし3月14日に770円まで戻したあと、小さな下向きの先細三角形(B)となって5月6日の683円の安値のあと、5月31日に752円で買転換し上放れとなりました。その後、7月4日の908円まで上昇し、もみあって7月21日に905円と2点天井となって押し目を形成し、8月8日の798円まで下げてもみあい、9月7日に844円で買転換となっています。2山形成後の浅押しの形ですので908円を終値で上回れば一段高となります。
 
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(5981)東京製綱

 四季報によると、ワイヤロープは中国エレベーター用が減り、内需も停滞。タイヤ用コードは日本・中国で厳しい。ただ、新興国向け防災製品が増え、炭素繊維ケーブルが増勢。営業益小幅続伸。営業外の為替差損ない。炭素繊維ケーブルはインドネシア送電線向け中心に、米国でも今期新工場稼働で事業開始を計画。中国のタイヤ用コードは利益率高い製品へ受注シフト図る。

 8月9日決算発表。2017年3月期予想は、前期比、営業利益+2.3%、経常利益+25.8%の増収・増益。5月12日時点と変わらず。

 2012年10月11日の78円を底値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされ、2013年5月21日の185円まで上昇。その後、上値で185円をピークとする180円前後の上値抵抗ラインとして、下値は6月27日の107円を安値とする下値切り上げの形(A)となっていましたが、2014年5月21日の120円を安値に上昇トレンド(B)となり、12月19日に256円の高値をつけました。12月19日の256円をピークに2015年5月28日の246円、12月3日の230円と順下げの三尊天井となって下放れし、今年の2月12日に128円で底打ちとなりました。ここから短期の上昇トレンド(D)となって5月31日に162円で買転換となりました。ここからいったん下落となり、6月24日に132円まで下げたあと反発となり、8月31日に180円まで上昇して3月30日の173円を更新する戻り高値をつけました。
 
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(4530)久光製薬

 四季報によると、医療用鎮痛消炎貼付剤はパップ剤新製品好発進も、柱のテープ剤が経口後発薬の侵食や薬価改定受け続落。米国更年期障害用も苦戦。ただ米国での人員削減が効き採算改善。営業微増益。連続増配か。新製品不発で縮小均衡。約130人の営業員を今期中にほぼゼロにし、収益性改善急ぐ。今後は新製品投入時に他社との提携等で最適な販売体制構築。

 7月8日決算発表。2017年2月決算予想は、前期比で営業利益+1.0%、経常利益+3.5%の小幅の増収・増益見通し。

 2015年4月9日の5360円の戻り高値から9月29日の3815円まで押し目を入れ上昇トレンド(A)を形成。この中で今年の2月2日の5720円で戻り高値を更新し、2月12日の4455円まで下げて再上昇となり、6月10日の6300円、7月11日の6390円、7月21日の6180円と三尊天井となって、7月25日に5790円で売転換となり、上昇トレンド(A)を下に切りました。8月30日の4535円まで下げて2月12日の4455円からの上昇の全値押しとなって反発しています。
 
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(6121)滝澤鉄工所

 四季報によると、工作機械・日本63(6)、同・アジア29(6)、同・北米8(-7)【海外】57 <16・3> 【横ばい】国内は前期好調の反動減。前期急悪化のアジアは中国中心に需要減続く。米国はNC旋盤など堅調だが、メキシコ不振。原材料費低減と内製比率引き上げで粗利率改善だが、円高が相殺し前号比で営業益下振れ。配当性向は30%メドで1円減配。自動車のシャフト製造用のCNC旋盤開発、従来品より加工速度を3割アップ。欧州で航空機部品向け拡販図る。

 7月29日決算発表。2017年3月期予想は、営業利益は、前期比+4.3%、経常利益は-7.6%だが当期利益は+9.9%の見通し。安値圏にあり割安株。

 2012年10月2日の94円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされ、12月10日に111円で買転換となって急騰し、その後、上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2015年6月15日に262円でピークとなり、上昇トレンド(A)を切って下降トレンド(B)へ転換しました。この下降トレンド(B)の中で今年の2月12日に107円で底打ちとなって3月16日の137円まで反発したあと、三角保ち合い(C)となっていましたが、この中で6月24日の117円を安値に7月25日に134円まで上昇して三角保ち合いをいったん上放れし、8月2日の119円まで押し目を入れて、9月2日に138円まで上昇となって3月16日の137円を上回っています。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム