相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2015/08/21 17:26

(9747)アサツー ディ・ケイ

 四季報2015年夏号によると、主力のテレビ広告の出稿増加。ネット広告や販促・PRも伸びる。内製化率が向上。案件ごとの採算管理も徹底。不振の中国で管理業務拠点の統合、財務システムの共通化など国内外グループ会社の合理化も進む。営業増益。特配継続だが縮小。
消費者購買行動分析できる独自データベース活用し新規顧客開拓に注力。デジタルやコンテンツ分野のM&A意欲。
8月13日決算発表。2015年1-6月期の連結決算は経常利益が前年同期比3割増しの51億円となった。2015年12月通期の業績予想は据え置いた。1-6月期の中間配当は前年同期と同じ10円だが期末配当予想は未定とした。
2012年11月13日の1692円を安値としてアベノミクス相場がスタートし、現在はこの中長期トレンドの中にあります。この中で2014年3月20日の1990円を安値に上昇トレンド(A)を形成し、今年の3月19日には3680円の高値をつけました。
ここをピークに買われ過ぎからの下落となり、短期下降トレンド(B)となっていましたが、7月9日の2623円、8月13日の2652円と2点底のあと、8月13日の決算発表を受けて8月14日に2875円で買転換となりました。

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(3231)野村不動産ホールディングス

 四季報2015年夏号によると、住宅分譲は521戸減の6500戸計画ながら高額物件増え部門益高水準保つ。前期の足かせ要因だった東芝ビルはテナント戻り、賃貸急改善。営業増益。税負担平常化で純益微減だが4期連続増配。
高齢者向け住宅参入にらみウェルネス設立、6月完全子会社化のメガロスとも連携し健康維持運動メニュー開発へ。小型オフィス『PMO』は16年度7棟竣工。
7月30日決算発表。4-6月期は減収・減益。2016年3月通期見通しは増収ながら純利益は減益見通し。
人民元切り下げで今後中国マネーの日本不動産買いは減少する可能性。
2012年11月中旬からのアベノミクス相場がスタートしてからのチャートの動きをみてみます。2012年11月13日の1378円を安値に上昇トレンド(A)を形成し、この中で2013年5月19日の2779円でピークとなりました。6月27日の1958円まで下落したあと、反発するものの9月20日の2577円が戻り高値となり、再下落となって上昇トレンド(A)を下に切り、2014年10月23日の1622円でやっと底打ちとなりました。ここから再度上昇トレンド(C)を形成し、今年になって4月16日の2685円、6月24日の2700円と年初来高値をつけるものの、2013年5月19日の2779円には届かず、反落となって7月8日に2553円で2山形成後の売転換となり、8月7日の2284円まで下落しました。ここからいったんリバウンドしているものの、すでにテクニカル的には戻り売りの形となっており、本日は△70円の2623円で買転換となりましたが、高値圏での買転換は目先のピーク圏でよくでる場合があり、カラ売り有利とえいます。

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(9603)エイチ・アイ・エス

 四季報2015年夏号によると、ラグーナ黒字化でテーマパーク堅調。柱の海外旅行は想定超の燃油サーチャージ縮小が目減り要因でも、ビジネスクラス利用ツアーなど好採算商品が伸長。営業益続伸。最高純益更新。連続増配。16年10月期は円安一巡を前提に海外旅行続伸。
大阪・心斎橋に訪日外国人向けフロア展開。コンビニ大手ファミマと業務提携、国内外の店舗にツアーデスク設置。
7月31日決算発表。2016年3月期の形状利益予想を前期比+1.8%から+5.3%に上方修正。
長期上昇トレンドの中で、2014年7月15日の3480円を高値に、短期調整となって10月17日の2472円、11月21日の2491円と2点底をつくって急騰し、2015年1月30日の4090円まで上昇しました。ここから2月17日の3610円まで押し目を入れ、ゆるやかな上昇トレンド(A)へ移行しています。この中で終値ベースで3885円~4280円のボックス圏の中の動きとなり、6月29日の4000円を安値に業績の上方修正期待から上放れとなり、角度の大きい短期上昇トレンド(C)となりました。7月31日の決算発表で通期の営業利益が前期比5%上方修正されたことで、8月5日に4765円まで上昇しました。しかし、ここをピークに上向きの上昇トレンド(C)を切って8月12日に4435円で売転換となりました。

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(6395)タダノ

 四季報2015年夏号によると、需要頭打ちの高所作業車は横ばい。ただ、稼ぎ頭の建設用クレーンは北米が牽引、大型機中心に伸びる。海外での値上げも徐々に進み、営業増益。会社計画は若干控えめ。為替差益見込まず。増配。
関東圏の部品集積拠点を増強、リードタイム縮め顧客満足度上げる。高所作業車はトンネル工事用など特殊仕様車の品目拡充、国内シェアをもう一段拡大へ。
7月30日決算発表。2016年3月期予想は2015年実績を経常益の▼1.8%を除くとやや下回る程度。
チャートの形でみると、連結最高益ながら目標達成でアタマ打ちとなり当面は調整となって下値確認の動きへ。
2012年11月8日の573円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2013年7月19日の1594円の高値をつけたあと10月8日の1141円まで下げて三角保ち合い(B)を形成していましたが、2014年の2月4日の1200円を安値にもみあったあと上放れとなり、9月29日には2030円の高値をつけました。ここをピークに買われ過ぎからの調整となって上昇トレンド(A)を下に切り、今年の1月16日には1340円まで下落しました。ここから再度、上昇トレンド(C)となって高値を試す動きとなり、8月5日には7月30日の決算発表を受けて一段高となり2075円と昨年来高値を更新する動きとなりました。しかし、終値ベースでは上昇トレンド(A)が上値抵抗ラインとなって8月12日に1883円で売転換となりました。

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(5233)太平洋セメント

 四季報2015年夏号によると、民間工事遅れの環境変わらず国内販売1613万t(前期比1%増)計画に過大感。海外伸びても補えず。値上げ漸進も、電力料金高騰や廃棄物受け入れ減が相殺。会社営業増益計画に未達懸念。韓国持分反動減に加え、税効果剥げる。増配。
設備更新と別に、海外拡充などに3年間で1000億円を投資計画。高純度炭化ケイ素など電子材料進出を模索。
8月7日決算発表。2016年3月期予想は2015年3月期実績を下回る予想のまま据え置き。
チャートの動きは、2012年10月22日の161円を安値にアベノミクス相場のスタートによって11月15日の176円で買転換となり、上昇トレンド(A)を形成しました。
この中で2013年10月21日に436円の高値をつけて反落となり、上昇トレンド(A)を切って2014年2月4日の344円まで下落しました。このあとは終値ベースでは345~435円のボックス相場へ移行しています。現在は、この中で今年の7月9日の341円の安値からボックスの上限を試す動きとなっており、そのまま上昇すればカラ売り有利となるところでしたが、昨日、今日と日経平均の大幅下落につれ安していますので押し目買い有利となります。

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配信元: みんかぶ株式コラム