相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2015/05/15 17:24

(7721)東京計器

 四季報2015年春号によると、官需繰り延べ響き、防衛、流体機器など期末追い込みならず。営業益は会社想定並みに減額。16年3月期は防衛、流体機器など前期の官需ずれ込み分が復活し寄与へ。船舶港湾機器、国内向け油空圧機器が堅調持続。営業益底打ち、反転増。
4月27日決算発表済。2015年3月期業績の上方修正と期末一括配当の増額発表。
2012年10月10日の114円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場のスタートにサポートされ、10月28日に140円で買転換となって上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2013年11月27日の324円を当面の1番天井、2014年3月5日の321円を2番天井として5月21日の212円まで下落し、その後三角保ち合い(B)となりました。この三角保ち合いが煮詰まったところで、11月17日の258円を安値に上放れとなるものの、今年の1月8日の309円まで上昇したあと調整となって4月1日の261円まで押し目を入れました。現在、ここからの反発となっているところです。

7721東京計器

(4631)DIC

 四季報2015年春号によると、インキ、精密化学品は海外が牽引役。ポリマー、好採算の応用製品が内外で拡大。会社計画は1ドル=110円、原料ナフサ安織り込まず、増額余地。土地売却等特益172億円は合理化特損で一部減殺。
・2015年12月期業績見通しは増収、増益。
・設定為替レート1ドル=110円で先々の円安進行。
2012年11月14日の129円を安値にアベノミクス相場にサポートされて、11月22日の148円で買転換となり、上昇トレンド(B)を形成しました。この中で、2013年11月26日の328円まで上昇。その後調整入りとなり、短期の下降トレンド(C)となって10月17日の204円で底打ちとなりました。現在、この204円からの上昇トレンド(D)を形成しています。チャートの形としては、10月17日の204円から12月8日の306円までの1段上げ、12月16日の273円から3月13日の359円までの2段上げ、となって4月1日の335円までの押し目を入れ、3段上げとなるかどうかというところです。どうなるか、決算発表待ちのところです。

4631DIC

(6701)日本電気

 四季報2015年春号によると、携帯電話、ISP売却で売上剥落の一方、営業益90億円押し上げ。システムは自治体向けが牽引し増益。16年3月期は官公庁向けにマイナンバー関連が一段増。自治体の消防・防災分野も堅調。次世代ネットワークの先行投資増こなし営業益続伸。
4月28日決算発表。2015年3月期業績は減収ながらも大幅増益となり、2016年3月期見通しも増収増益。
2012年7月24日に96円で底打ちとなり、上昇トレンド(A)を形成しています。この中で、2014年7月31日の405円の高値をつけたあと10月17日の324円まで押し目を入れて反発するものの、11月4日に403円まで上昇しダブル天井の形となって再下落となり、今年の2月3日に319円の安値をつけました。ザラ場ベースでは、上値は7月31日の405円、11月4日の403円とほぼダブル天井、下値は10月17日の324円、2月3日の319円とダブル底に近い2番底となって320~400円のボックス(B)を形成し、この中で2月3日の319円を安値に反発し、4月13日の384円で買転換となって上放れ、4月27日に430円の高値更新となっています。又終値ベースでチャートの形をみると下値を切り下げる直角三角形(C)の保ち合いから上放れして昨年の7月31日の405円を突破して430円をつけましたので、押し目買いの形ともいえます。

6701日本電気

(7012)川崎重工業

 四季報2015年春号によると、円安などで航空機関連の利益急拡大。造船は黒字化。為替差損消え営業外好転。16年3月期も旅客機の胴体部位・エンジン分担製造が業績牽引。鉄道車両は米国工場の操業度上がる。産業ロボット拡大。中国合弁造船の持分益減るが最高純益。
4月28日決算発表。2015年3月期増収増益、16年3月期見通しも増収増益見通しで、2期連続で過去最高益更新へ。加えて2円増配し、年間配当12円に増額。
2012年11月13日の161円を安値にアベノミクス相場がスタートし、上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2014年1月20日の496円の高値をつけ、ここを目先のピークにして下落となり、上昇トレンド(A)を下に切って4月29日の350円まで下落しました。ここを安値にもみあったあと8月8日に369円で2番底となり、上昇角度の大きい上昇トレンド(B)へ移行しました。この中で12月9日の589円まで急伸後、高値圏でのもみあいとなり、2月16日の523円まで押し目を入れて再上昇となって3月19日に647円で昨年来高値更新となり高値圏でもみあい、4月28日に647円をつけてダブル天井の形となって、5月8日に602円で短期の売転換出現となりました。

7012川崎重工業

(4022)ラサ工業

 四季報2015年春号によると、円安で電子材料の棚卸評価益が拡大。下水道掘進機の納期ずれあっても増益。16年3月期は主力の半導体向け高純度リン酸続伸だが、円安による原材料高が通期化。機械輸出の好調で小幅営業増益に。
5月11日決算発表。2015年3月期上方修正。
2012年10月10日の66円を安値に11月中旬にアベノミクス相場がスタートし、11月22日に78円で買転換となって下降トレンドを上に抜け、2013年3月7日の159円まで上昇しました。ここから6月7日の103円まで押し目を入れたあと急騰となり、9月26日の281円まで上昇しました。ここをピークに買われ過ぎからの本格調整となり下降トレンド(B)を形成して、2014年5月21日の118円で底打ちとなりました。その後、120~150円のボックス相場に移行し、このボックス相場の中で2014年5月21日の118円、10月14日の121円とダブル底の形を作って今年の3月12日に149円で買転換となり、ボックスの上限を試す動きとなっています。信用買い残多く、出来高の急増待ちとなります。

4022ラサ工業

配信元: みんかぶ株式コラム