個人投資家・兜町放浪記:個別材料株の先取り【FISCOソーシャルレポーター】

配信元:フィスコ
投稿:2018/04/03 18:11
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家兜町放浪記氏(ブログ「兜町放浪記」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2018年3月29日9時に執筆


直近の東京市場はトランプ政権の冒険主義の極致とも言える米中貿易戦争の深刻化を先読みしたNYダウの下落につき合わされる難しい相場展開になっている。

自由貿易の旗手アメリカとは思えない鉄鋼・アルミに対する一方的な関税引き上げによる輸入障壁の設定に各国が報復関税を用意しはじめている。安全保障を持ち出せば、正規の経済行為の結果であってもアメリカの産業界に不都合な外国製品を排除できる暴挙を大統領が率先して推進する考えられない状況だ。

かつて日本は貿易戦争を「日米貿易摩擦」とマイルドに表現したが、今回同様、強硬的な関税引き上げをちらつかされ、結果的に日本側からの「輸出量の自主規制」と為替調整で経済を焼け野原にされた。アメリカはふだんは盟友としては頼もしいが、利己的で勝者で有り続けようとするための手段を選ばない。

株式市場の下げにもいろいろある。「良い下げ、悪い下げ、普通の下げ」。「原因のある下げ、原因不明の下げ」、「経済に関係する下げ、経済とは無関係の下げ」、「静かな下げ、狼狽する下げ」。

現在の不安定相場はどれに該当するかといえば、どこを取っても最悪の下げ理由に当たるだろう。すべての悪い要素を束ねた最悪の選択により世界経済を縮小させる政策を世界最大の経済大国が実施しようとしていることだ。

米中の反応は「貿易戦争」と煽るメディアに格好のネタを提供するから投資家は今後の両国政府要人の発言に振り回されることが想像に難くない。プロレスラーレベルのコメントをツイッターで垂れ流す大統領に日本の投資家が資産を溶かされる状況が続きそうで、せっかくの地政学リスクからの解放が株高に反映されない悔しい日々だ。

ここでは、NYダウの乱高下を逆手に取った、深押し拾いに徹したい局面だ。続伸営業日の追撃買いは何が飛び出すかわからないNYダウの下げに巻き込まれるリスクが高い。デイトレーダー的投資手法が安全な投資スタイルとなる。以下の個別株に注目している。


すららネット<3998>…市場ではデジタル教科書関連株として2/27に6320円の上場来高値更新まで買い進まれた。米アップルが教育現場へ端末販売を強化することも思惑に。

エンジャパン<4849>…人手不足関連株の業績拡大が続いている。同社も増収増益路線を突き進んでいる。16日に昨年来高値を更新しており、海外安に巻き込まれた分、拾い場となろう。

ジェイテックコーポレーション<3446>…直近IPO銘柄の中で人気を集め株価10000円を達成後急反落している。医療関連機器の技術力に定評がありバイオ株人気で取り上げられる可能性を持つ。


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執筆者名:兜町放浪記
ブログ名:兜町放浪記



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